女子会

 北原は、うなずいたが、ゆう子が手を挙げた。「校長のためなら、やってみます。でも、リノは、仕事に追われ、峰岸は、駆け出しの婦人警官です。横山、北原は、学生です。活動する時間も限られています。それでもいいのですか?」校長は、うなずいた。「みんなのできる限りの力を貸してもらえればいいの。当然、危険を伴うわけだから、それなりの報酬は、約束します。むしろ、みんなは何も知らないほうが、安全なの。ほかに、質問は?」

 

 質問がないことを確認した校長は、締めに入った。「今回の話は、決して他言しないこと。すべての連絡は、今、言ったルートを使うこと。直接私に連絡してこないこと。小島が情報を集約し、私が小島に指示を出します。そうすれば、私たちの存在は、表面化しません。日本のために、一致団結して頑張りましょう」話を締めくくった校長は、ふすまを開いて話をオープンにした。リビングのソファーでは、花提灯を膨らませたマリリンが笑顔でぐっすり寝ていた。

 

 

春日信彦
作家:春日信彦
女子会
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