旅人

旅人は言った。

「異世界なんて存在しない」と。

 

旅人の前には色とりどりの旗が窓から窓へ飾られた世界があった。

どのようにこの世界が作られたのか全く想像できない。

足を踏み出せば落ちてしまうのだろうか。

 

未知の世界へと。

 

眼下に広がる世界を眺め旅人は思う。

 

「異世界なんて存在しないのだ」

 

腰に下げた剣を握り締め、旅人はその世界へ飛び立った。

 

そして知ることになるのだ。

「これが異世界なのか」と。

 

旅人は終わりの見えないコンクリートの道を歩き続ける。

ただ一つの光を求めて。

mai
作家:mai
旅人
0
  • 0円
  • ダウンロード

1 / 1

  • 最初のページ
  • 前のページ
  • 次のページ
  • 最後のページ
  • もくじ
  • ダウンロード
  • 設定

    文字サイズ

    フォント