旅人は言った。
「異世界なんて存在しない」と。
旅人の前には色とりどりの旗が窓から窓へ飾られた世界があった。
どのようにこの世界が作られたのか全く想像できない。
足を踏み出せば落ちてしまうのだろうか。
未知の世界へと。
眼下に広がる世界を眺め旅人は思う。
「異世界なんて存在しないのだ」
腰に下げた剣を握り締め、旅人はその世界へ飛び立った。
そして知ることになるのだ。
「これが異世界なのか」と。
旅人は終わりの見えないコンクリートの道を歩き続ける。
ただ一つの光を求めて。
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