USPが明確でない事務所では、何でもできますというようなニュアンスのホームページが多く、例えば、行政書士であれば、ほとんどの許認可業務が報酬で示されているような場合です。「門戸を広くしておかないといけませんから」と内容を絞ると顧客を逃すのではないかという不安があるようですが、これは最悪のパターンで、何も専門がありませんと自ら唱えているようなものです。
あと「お客様に合わせたオーダーメイドで対応!」というようなものも見かけますが、これも裏返せば、「うちのスタイルはありませんので、便利屋みたいな士業です!」とも読めます。
また、どのような目的でホームページを作るのかということを明確にする必要があります。
他の手段で集客ができているのでそれを補完する目的のものから、受注を得ることに特化するもの、セミナー集客を目的にするもの、その他自身のブランディングを高める目的のものまであります。
次ページでは、最新のホームページで仕事が取りにくくなっている変遷で技術的な部分をお示しいたします。ただし、現在検索上位にサイトを持ってくるだけではどうにもならないことが判明しています。この表を参考に、どうすれば競争力のあるサイトを運営できるかを考えてみましょう!
ほとんどの士業は、ホームページ自体で受注ができるサイトを望んでいます。専門家の顧客獲得の手段として、ホームページは主流になっているため、いろいろな工夫がされています。
受注を得るためのホームページの様々な仕掛け
①大阪〇〇センター、〇〇問題対策室
→「エリア+専門キーワード」の検索対策として~〇〇には会社設立とか交通事故、相続とか専門キーワードが入ります~
大阪で〇〇問題で悩んでいる→検索で大阪〇〇センター発見→専門のところがある!ここに相談しよう!×
現状の問題→似たようなサイトがエリア内でたくさん出来てきており、比較できなくなってきている!検索アルゴリズムの変化で最近は検索上位にならないことが多くなってきている。
②お客様の声をホームページに
これだけのクライアントから信頼を得ている事務所なので安心だ!×
現状の問題→ここに頼もうというものがあれば後押し効果があるが、そこまで至らないサイトが多いため効果も限定的!
③プロフィール欄の充実
いろいろな経歴、趣味、個性を紹介し、独自性を強調→おもしろそうな人なので頼もう!×
現状の問題→どうでもいいようなことが多く、かえって逆効果のものもある。
④内容や手続きを詳しく紹介、最新情報を提供!
よく知ってそうな人だ!この人に頼もう!×
現状の問題→同じようなホームページが多く、役所のホームページを丸写しの内容も多くあり、例えば会社設立のホームページなら会社の種類とか手続きの流れ、定款とは?とかほとんどのサイトが金太郎飴状態。
このように集客を目的とするならば、困っている人にわかりやすく、なぜこちらに頼めばいいのか、他とどういう違いがあり、得意分野はなにかが一般ユーザーは一番知りたいはずであり、ブログで今日の日替わり定食をアップしたり、飼っている犬と戯れている写真をアップしたりしても逆効果以外なにもありません。
今後の士業の営業スタイルはホームページ戦略を制するものが、業界を制するくらい重要なものと考えます。そのため、USPなくして安定した受注は望めません。それともう一つ大切なことは、検索サイトの内部構造の変化やサイトの来訪者がどういう導線をたどるのかの分析、SNS等の正しい利用方法等を詳しく知る必要があります。
さらに、ホームページで大きな効果が望めるのは本の執筆、マスコミでの紹介記事を入れておけば非常に効果が高くなります。この方法は後ほど詳しく説明いたします。