建設業の経理の特色をあげると、以下のようになります。
・複雑な建設経理
建設業の場合には独特の経理処理方法があり、複雑な構造になっています。
売上の計上方法(完成工事基準、部分完成基準、工事進行基準)などもクセがあるため、建設業の経験がない税理士に依頼すると調査などで指摘される可能性があります。
さらに保存する台帳関係も複雑です。
・入札に関する経営審査のことを知っているかどうか
経審といわれる建設業者のランクを決定するときに、各種基準がありそれに沿う書類を作成できるかどうかもポイントになります。経審以外でも公的機関から書類を提出しなければならない機会も多いため、そういう要望に対処できるかどうかも大切です。
・印紙税と資産
請負契約やその他契約においても建設業の金額は大きいためにそれ相応の印紙税もかかりますが、印紙を貼っていない、使用しない印紙の購入の計上など税務調査で指摘されることも多々ありますので注意が必要です。
・融資などの対応
建設業の元請や材料請などの立場になると大きな立替金なども発生するために、迅速に融資制度を利用する機会が多い業界です。
下請けであっても、元請けからの代金支払いの遅滞などで資金需要が発生することもあります。