玄米の生活習慣病予防効果

玄米と認知症予防

 認知症の中でも、特にアルツハイマー型認知症が発症する要因には、運動不足や中年期の肥満、高血圧や脂質異常症などがあると言われています。さらに認知症が発症する20年ほど前から、アミロイドβ蛋白が蓄積し、5年ほど前から軽度認知障害の症状が現れることが分かっているようです。

 そのアミロイドβ蛋白が、アルツハイマー型認知症の患者の脳内には、増加して蓄積していることが分かっているため、アミロイドβ蛋白が脳内で固まってしまうのを防ぐ強力な作用があるとされるポリフェノール(大豆のイソフラボンやワインのアントシアニン、ウコンのクルクミンなど)を摂取することが、認知症の予防には有効だとされています。

 また、高脂肪や高コレステロールの食事は、アミロイドβ蛋白の沈着量を増やすために良くないとされています。しかしDHAやEPA、αリノレン酸などのオメガ3と呼ばれる油は、コレステロール値を下げ、認知症発症のリスクを下げると言われているので、積極的に摂ることが必要です。

 そのほか、糖尿病や糖尿病予備軍の人は、アルツハイマー病発症のリスクが高いと言われています。その理由はインスリンがアミロイドβ蛋白を分解する能力を持っているからであり、インスリンの分泌が異常状態になる糖尿病においては、アルツハイマー病の発症率が3倍になるという報告があるそうです。

 玄米に含まれているγ(ガンマ)‐オリザノールには、このインスリンの分泌能力を高める働きがあるそうです。γ(ガンマ)‐オリザノールはインスリンを分泌する膵臓のβ細胞の細胞死を抑制し、β細胞に直接作用して、インスリンの分泌能を高める作用があることを、琉球大学の益崎裕章教授らの研究チームが突き止めています(詳しくはこちらの記事)。

 そのほか、玄米に含まれるフェルラ酸には脳神経保護作用や、老化や酸化ストレスによって炎症が引き起こされる脳のβ-アミロイドペプチドを保護する作用があることが判明しており、アルツハイマー型認知症患者を対象に行った研究では、脳の認知機能の改善やアルツハイマーの進行を抑制する働きが報告されています。

 それに加え、ホモシステインという物質の血中濃度が高い人は、動脈硬化が進み、脳卒中などを起こしやすく、認知症も発症しやすいとされていますが、葉酸やビタミンB6、B12などのビタミンB群は、そのホモシステインの分解を促進し、血中濃度を低下させて動脈硬化を抑えるとされています。

 また、アルツハイマー病にかかる人の食生活には、カルシウムや鉄、亜鉛、マグネシウムなどのミネラルが不足していると言われています。

 糖質や脂質を余分に摂る食生活を続けることで生活習慣病になってしまうと、同時に認知症が併発するリスクも高まると言われていますが、ビタミンB群、ミネラル、γ(ガンマ)‐オリザノール、フェルラ酸などが含まれている玄米を食生活に採り入れることは、生活習慣病だけではなく認知症の予防にも効果的だと言えそうです。

参考文献 渡邊昌監 修 『玄米のエビデンス』 キラジェンヌ

うつの予防と玄米

 毎日の「食」と心の健康には、密接な関わりがあります。

 
近年、「うつ」の症状に悩まされる方が増えてきています。気分が落ち込む原因には、人間関係をはじめ様々な要因が考えられるため、食生活を見直すことだけで、すぐにうつの症状が改善されて心の健康につながるわけではないかもしれませんが、栄養バランスを見直すことは、「幸福感」や「やる気」のホルモンの生成とも関わってくるので、決して軽んじても良いものではありません。

  うつの症状に関連した脳内伝達物質とえいば、セロトニン、メラトニン、ドーパミン、ノルアドレナリン、エンドルフィンなどである言われています。これらの脳内伝達物質は、 食事から摂取したたんぱく質が分解されてできたアミノ酸によって作られています。しかし単純にアミノ酸を摂れば、そのような脳内伝達物質が作られるわけで はありません。

 例えば、フェニルアラニンというアミノ酸からドーパミンやノルアドレナリンが作られる場合には、その過程において葉酸や ナイアシン、ビタミンB6やビタミンC、鉄や銅などが必要なってきます。また、うつ病はセロトニンの不足が原因だと言われていますが、そのセロトニンの生 成にも、トリプトファンというアミノ酸に、葉酸、ナイアシン、ビタミンB6、鉄などが必要です。

 しかもそのセロトニンはもともと腸内細菌間の伝達物質であり、セロトニンの前駆体は腸で作られた後、脳に送られると言います。脳内の報酬系にも関わり、やる気を起こすはたらきがあるドーパミンも同様です。(参考 藤田紘一郎『脳はバカ、腸はかしこい』)

 そのため、そのような脳内伝達物質が生成されやすいように、腸内環境が整うような食生活を実践していくことは、うつの症状を緩和・改善するための一つの有効な手段だと考えられます。

 玄米にはセロトニンやドーパミンが作られるために必要なビタミンB群やミネラルが多く含まれているだけではなく、腸内の環境を整える食物繊維も豊富です。

  もちろん、先程述べたように、うつの症状には様々な要因が考えられるため、分泌される脳内の伝達物質量が増えれば、すぐに症状が改善したり心の悩みが解決したりするわけではありませんが、毎日の元気を少しでも取り戻すために、普段から栄養バランスが優れた玄米のような食材を食生活に採り入れてみることは大切なことだと思われます。
γ(ガンマ)‐オリザノールと生活習慣病予防

 糖尿病や肥満症といった生活習慣病を改善したり、発症するリスクを下げたりするために、単にカロリーを減らしたり、1つの栄養素を過剰に摂取したり制限したりすることは、逆に栄養バランスを崩してしまうことも考えられるため、得策だとは言えません。

 生活習慣病を改善するには、余分なカロリーや糖質・脂質を減らし、それと共に、現代人に不足しがちなビタミンやミネラル、食物繊維などをうまく補って栄養バランスをうまく整えてあげる必要があるように思います。

 玄米にはビタミンやミネラル、食物繊維といった不足しがちな栄養素が豊富に含まれているため、栄養バランスを整えるのに最適だと思われますが、それらの栄養素以外にも、玄米に含まれる有効成分γ(ガンマ)‐オリザノールが生活習慣病の改善に役立ってくれそうです。

 益崎裕章氏ら研究チームは、マウスや細胞を用いた基礎研究により、玄米に含まれる成分の、特にγ(ガンマ)‐オリザノールが、高脂肪食に対する嗜好性を軽減させ、抗肥満、抗糖尿病効果を発揮することに深く関与していることを明らかにしたそうです。

 益崎氏によると、マウスも人間も高脂肪食に高い依存性を示すことが知られているそうで、さらにその依存性の強さはタバコやアルコール、麻薬類などよりも上回ることが分かってきているそうです。

 また、高脂肪食の嗜好性については、脳の視床下部における小胞体ストレスの上昇が深く関与しており、高脂肪食の摂取によって小胞体ストレスが亢進すると、より高脂肪食への依存が強化されてしまうと言います。

 しかし益崎氏は玄米に含まれる有効成分のγ(ガンマ)‐オリザノールが、視床下部における小胞体ストレスを軽減する「分子シャペロン」として機能して、高脂肪依存食の悪循環を断ち切る作用があることを見出したとしています。

  それ以外にもγ(ガンマ)‐オリザノールには、視床下部におけるカテコールアミン代謝に作用して、自律神経機能を調節することに関わっていることが知られ ており、そのため自律神経失調症や更年期障害、過敏性腸症候群や脂質異常症などに対して、臨床応用されていきたと益崎氏は述べています。

 高脂肪食をいくら食べても脳の報酬系がなかなか満足せず、それどころか高脂肪食への嗜好がど んどん強くなっていくことは、肥満や糖尿病への発症リスクを非常に高めてしまうように思いますが、そういった依存性を抑制するとされる玄米のγ(ガンマ)‐オリザノールの効果・効能については、これからますます期待が高まります。

参考文献 渡邊昌監 修 『玄米のエビデンス』 キラジェンヌ

栄養バランスの改善に「玄米まるごと玄煎粉」

 ここまで、玄米が生活習慣病の予防に効果的だということを書かせていただきましたが、実際に玄米を毎日の食事に採り入れるのは、なかなか難しいというのが現状であるように思います。

 特に、忙しい日々を送らざるを得ない現代社会の中では、特に独り暮らしをされている方が玄米を毎日こまめに炊くことは簡単ではないのかもしれません。また、玄米を食べたいと思っても、白米を食べたい家族がいると、玄米食を毎日の食事に採り入れることは容易ではないように感じます。

 それ以外にも、玄米はクセがあって食べにくいと感じることや、玄米をわざわざ炊くのが面倒だという印象があるために、玄米食は何かと敬遠されがちです。

 そこでオススメしたいのは、玄米の食べにくさや面倒臭さを一気に解消してくれる、玄米を焙煎・粉末状にした手軽で食べやすい「玄米まるごと玄煎粉」という商品です。

 「玄米まるごと玄煎粉」の食べ方は、非常に簡単です。粉末状になった玄煎粉をお湯に溶かすだけであるため、手軽に玄米の栄養を食生活に採り入れることが出来ます。

 また、「玄米まるごと玄煎粉」 は販売元である有限会社山川が徹底的に安心・安全を追求しているため、玄米100%で無添加なうえ、残留農薬も放射性物質もゼロとなっています。したがって、胚芽の農薬が気になる方や、子供からお年寄りまで、安心して召し上がれます。

 さらに、「玄米まるごと玄煎粉」は、マイナスイオン透過製法により製造しており、製品中のマイナスイオン量を増やすことで殺菌、抗菌作用を高めているので、非常に高品質なものに仕上がっているそうです。

 食べ方についても、 ただ単にお湯を注ぐだけではなく、スープやカレー、みそ汁などの料理に足してみても良いので、毎日の食事に少しアレンジを加えるだけで、日頃、不足しがちな栄養素を簡単に補うことが出来ます。他にも、コーヒーやココア、牛乳やヨーグルトなどに混ぜて、そこに蜂蜜や黒砂糖を加えてみても、とっても美味しいと評判です。

 しかも、販売元である(有)山川の説明によれば、玄米を丁寧に焙煎・粉末状にすることで、なかなか吸収されにくい玄米の栄養の吸収率を高めているため、玄米の栄養が普通に炊いて食べるよりも格段に吸収されやすくなっているのです。

 このように手軽で簡単な「玄米まるごと玄煎粉」ならば、気軽に玄米の栄養成分を毎日の食事に採り入れて健康を維持することが出来ます。生活習慣病が気になる方はもちろんのこと、独り暮らしの方など、普段の食生活で栄養のバランスが崩れていると感じている方に特にオススメです。

 もし「玄米まるごと玄煎粉」に関心がある方は、「玄米まるごと玄煎粉専門店」で販売しておりますので、ぜひ一度お試しください。


伊澤晴秋
作家:伊澤晴秋
玄米の生活習慣病予防効果
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