朝から賑わっている野菜や生鮮食品の市場の路地裏で3匹の子猫が生まれます
母猫は、毎日市場のゴミ捨て場の近くをうろついて食べ物を探し回っています。
子猫は全部オス猫で二匹は灰色のドラで一匹は、茶色の同じくドラです。
母猫は子猫を育てるために人間に追い払われながらも食べ物探しに必死です。
ところがある日子猫を悲劇が襲います。
一番末の茶色の子猫が熱病に侵されてなんとか一命を取り戻せたのですが
野良猫にとって致命的とも言われる視力を失いました。
その後子猫を襲った2度目の悲劇が台風という野良猫にとっては最悪な天災が
襲い家族がバラバラになり頼りの母猫もいなくてその末の茶色の猫はハンデを抱えながら市場で逞しく生きていました。
台風の後、独りきりになった子猫は、見えない目を持ち音と匂いをたよりに
必死に生きてやがてある家族と出会い名前をキナコと付けられて
いつしかその家族と暮らしていくものがたりです。