はじめに( 3 / 3 )
はたして、『 聖書 』 を敢えても分断せずには措かれなかった、その聖書間の、異種の接(つ)ぎ木さながらの隔絶(かくぜつ)たるや、一体何を意味するものでもあるのでしょうか?
そして、また、どちらこそが、本来正しくもあるのでしょうか?
さては、その両者間の、いかにも不連続にして、顕(あきら)かに齟齬(そご)を来たすことともなった、そのどうにも悩ましい謂(いわ)れにして経緯(けいい)こそに、大いなる謎が秘められているにも違いありません。
ならば、当然それこその、納得の行くまで徹底的にも糺(ただ)されて、知りうる限りにも詳細(しょうさい)に、解き明かさずに措かれましょうか?
著 者 主 代 宗 元