仕事が終わり、一日の整理が終わり、何か引っ掛かった物があり、眼科の医師は、同病院内の留守なのか返事がない脳外科の医師の扉を開けた。
「失礼します」
部屋には、誰もいない様子で中に足を運び、扉を閉めたのだった。
「先生!?・・・」
室内の白いカーテンを振り開けた。
「!?・・・・・・」
んっ、辺りを見渡した!?
「何だ!?、ここは!?」
室内には、有り得ない体育館のような白い部屋があった。
また、また辺りを見渡した。
何百台という機械らしい物に囲まれていた。
「何だ、これは、どこだ、ここは!?・・・・・・」
「・・・コレハ、スーパーコンピューター・・・アンタ モンダイヲ カイケツニ キタンダロウ、キキニ キタンダロウ」
気持ちに怖さが生まれ、後退りし始めた。
そして一気に走り始めた、息を切らし、多くの汗をかいてスーパーコンピューターから脱け出した。
シュー、シュルルルー、シュー、シュー・・・グサッ、ズボッ、グリュ×∞・・・、
一瞬にして血液や肉を一滴も床に落とさずに、体内から口腔を多くのコードでふさいだ、目や鼻、顔、体全体を吸収して、逃げて行く、眼科医の体をコンピューターの備品へと変え、奪い取り、別世界にフェードアウトして消えて行った。
「私が聞いた話では、実際には、居ないであろうと言われている怪物ですが、モニター画面を顔にいっぱい持った《スクリーンマン》、姿は、普通の人なんですが、背中が十字架に斬られていて中に目を持った《ヨハネ》、そして姿が無く、見たり、つかれたりしたら、絶対に離れない、死を覚悟しなければいけない、《クラーケン・ゲルニカ》、そういう都市伝説の死神がいるという噂話は、知っています、最近では、見たという人や写真や絵やYouTube等にも出てきている程ですよ」
「本当ですか!?・・・・・・ね~、もし、居たら会ってみたいですよね~」
「そっ、そりゃ~も~」
「・・・あんたは、ウザイんだよ~・・・」
後ろから、クラーケン・ゲルニカが左肩を掴んだ。
目の前には、スクリーンマンが、横には、十字架内にギョロとした後ろ姿のヨハネが居た。
怖く成って右ひじを曲げて上げた手が崩れ落ち始めた、目を疑った、悪夢だと思った、なぜなら、体がアリで出来ていたからだった、痛くは、なかった、しかし、恐怖感があった、
「あ~、ア~アッ、わ~・・・・・・!?」
もがけば、もがく程、崩れて行った、そして、皆が静かに居なく成った。
座椅子だけが二脚残る。
私は、目に写るこの世界を画面やフィルム状でしか見ていない、感情や愛、情けなどは、いっさい必要が無いと思っている。
私は、表面上の顔など信じちゃいない、裏の顔こそ真実だ、それが本性だと信じてる。
見える物や姿に惑わされては、いけない。 皆 相手を突き落としてでも、上がろう、幸せになろうとしている。
三匹の化け物は、この時点では、実際に悪い夢の中の存在なのか、実際にこの世界に存在する物なのか、頭の中だけの存在なのか、全くわからない状態というのが、現実のところだった。
しかし、事件は、これだけでは、なくなっていた。
人が多い所にビニールの買い物袋を片腕にぶら下げた人がレンタルショップに入って行った。
希望する物を探しにそこらじゅうを歩いて回る。
気に成らない程の揺れにより、ガサガサッ、ガサガサッという微妙な小さい音を立てて行く。
そして何も怪しまれないようにレンタルDVDを借りて店を出た。
ガサガサと微妙な音をさせた後ろ姿の人が歩いて行ったあとにその通路に入った。
そしてDVDを選んでいた。
これが見たいという物がなく、アクション物にするか、サスペンス物にするか、恐怖物にするか、楽しい物にするか!? 色んなDVDを見て悩んでいた、楽しみが増える。
!? 自分の手や腕が縦に置いたDVDのパッケージに成っていた。
体を動かしても音が無い!? 何これ!? 見る事、感じる事に違和感があった、夢!?
その通路で人と出くわす事は、なかった。
しかし、等身大の憎々しい悪魔や天井辺りから、産まれたばかりの飛んでいる悪魔や人間!? ゾンビ、スクリーンマンやヨハネ、クラーケン・ゲルニカ等が散らかっているDVDを棚に戻し始めた、始めに顔部分のDVDを、整理され、口が無くなり喋る方法を失った、棚に戻され続ける、整理は、終えた、つまり一人の人間が現世界から消え失せたのだった!?