「私は、魔女。 今までの全ての行いを償います・・・・・・」
開封された遺書には、こう書かれていた。
首都を持つ名の知れたエレクトラピカソの『ピースベル』の屋上から、観客や野次馬や警察官やマスコミ関係者が大勢集まる中 火だるまに成り、投身自殺事件が起きた。
女性は、呼び掛けにも応じず、飛び降り、即死だった。
この映像が事あろうごとにテレビやYouTubeで放送されており、全国に広がった。
しかし、問題は、ここからだった。
救急車で搬送された女性の死体や救急隊員達の行方が今でも全く分からないままでいた。
またYouTubeにアップされた女性が、落ちる寸前に映像を直視していると怖い都市伝説が出て来た。
それに伴い突然 現れた怪物の死体が無くなったとか、レントゲンを撮った映像に何も写らなかったという噂が全国に広がった。
《perverted world》聞き慣れない、こういう言葉も、また一緒に広がった。
それは、マスコミからでは、なかった、出所やいつからかは、不明だったが、奇怪な連続事件の始まりからだった。
「何だ、この溶けたような跡は!?」
仕事柄 コワモテの顔が、この時 尚も瞼を鋭くしてシャブを確かめるようにして右人差し指を伸ばして物体に触れた。
「うっ、熱い!?・・・何なんだ、これは!?」
刑事の一人が辺りをビックリさせる位に叫んだ、物体を睨み付ける。
「鑑識、科学捜査、コンピューターによる復元によると、それは、十字架と判断されました」
「・・・十字架!?・・・」
目細め相手と目を合わせ、左上!?、そして左下!?へと視線を向けて行った、考えて行った。
「人に迷惑をかけて悪いなと思った事 ないかい!?・・・・・・」
話が終わり、一人が出て行き、周りが止まった!?瞬間だった。
耳には、一瞬の静寂。
黒煙のような四人分の手が口、両手、両足を握り始めた。
長めの月型アーミーナイフが胸付近を刺し、音が無いまま埋め続けた。
「ゲブゲブ・・・ウグウグウグ~・・・」
そして気が遠のいて、抵抗しなく成っていく中 空間に引きずり込まれて行った。
床に割れた十字の跡を血で書いて消えて行く。
(この頃 何か幽霊みたいな亡霊みたいな物を見るんだよな~!?・・・、それで、ここにいる人の中にも、そんな人がいるのかな~、気持ち悪い!?・・・)
並んで座っている中で他人に《変な人》に見られないようにゆっくりと頭を左右に振ったり、辺りを見渡したり、目をパチクリさせたりしていた。
「つい最近からなんですけど~・・・タロットカードみたいな~、お化けみたいな~・・・良く姿は、見えないで~、かすんでいる状態でたま~に目に写るんですが、どうなんですかね~、ゴミが入っているんですかね~!?・・・」
「そうなんですか~!? つい最近ね~!? それじゃ~、目を見せて貰ってもいいですか、眩しいけど、まず、正面ね、右上、左上・・・・・・ゴミも付いてないし、何ともないな~!?・・・脳かな~!?・・・まあ、点眼液を出しておくから、さして様子みてみて下さい」
(この頃 何だか多いな~、目に何ら異常がないのに変な画像を見る人達が!?・・・・・・何か病気かな~!?・・・脳にも異常がないと脳外科の先生から聞いてるし・・・何かつながりが有るのかな~!?・・・・・・)
仕事が終わり、一日の整理が終わり、何か引っ掛かった物があり、眼科の医師は、同病院内の留守なのか返事がない脳外科の医師の扉を開けた。
「失礼します」
部屋には、誰もいない様子で中に足を運び、扉を閉めたのだった。
「先生!?・・・」
室内の白いカーテンを振り開けた。
「!?・・・・・・」
んっ、辺りを見渡した!?
「何だ!?、ここは!?」
室内には、有り得ない体育館のような白い部屋があった。
また、また辺りを見渡した。
何百台という機械らしい物に囲まれていた。
「何だ、これは、どこだ、ここは!?・・・・・・」
「・・・コレハ、スーパーコンピューター・・・アンタ モンダイヲ カイケツニ キタンダロウ、キキニ キタンダロウ」
気持ちに怖さが生まれ、後退りし始めた。
そして一気に走り始めた、息を切らし、多くの汗をかいてスーパーコンピューターから脱け出した。
シュー、シュルルルー、シュー、シュー・・・グサッ、ズボッ、グリュ×∞・・・、
一瞬にして血液や肉を一滴も床に落とさずに、体内から口腔を多くのコードでふさいだ、目や鼻、顔、体全体を吸収して、逃げて行く、眼科医の体をコンピューターの備品へと変え、奪い取り、別世界にフェードアウトして消えて行った。