MIND ID

「お前ら遊び過ぎだ」
  一人の男が一組のグループに怒りをぶち開けた。
「俺達には、俺達のやり方がある・・・もう一企業が一世紀をかけて作戦を実行しているんだ。 フッ、次いでだ、教えてやろう、君達が出来ない方法を。 眼科医が検査として目に光を当てただけでアンテナを印刷し、目を奪い、その目から脳を自由自在に操るんだ。 つまり人を自由自在に操れるんだ。 解ったか、このバカヤロ~ども。 分からないで静かに進行する、これが未来の必殺ビジネスだ、プロジェクト名は、《MIND ID(各々の心の暗証番号)》 心を乗っとり、脳を乗っとり、人の人生をも歪めてしまう、これが最新ビジネスだ。 また進化し続け、屋外屋内の少量の照射でも印刷する方法を研究中、全てコンピューターで管理されているんだ」 
  上から目線で相手を見下すように見ていた。
(この金無しのバカヤロ~ども)

(ヘッ、お前は、それでも《神》!?に成ったつもりか~・・・・・・小さいんだよ、この脱糞やろう、今に見ていろよ、後悔させてやる)

  セキュリティも高めホームページで確実に仕事が増えてきていた。
  つまり闇のビジネスが実行され、資金が着々と貯まって来ていた。
  内心 笑いが止まらない状態だった。
  バカ殿や平静の顔を演出する普通の歯科医師に周りからは、見えていた。

  休みに楽しみの中の一つのレンタルショップに行き、DVDを選びに車で行った。
  連休が続くと見えて近くの駐車場は、いっぱいに成っていた。
  一回りしたが、空いている所がなく、あきらめて道をはさんだ向こう側に駐車場に停める事にした。

  店の中に入り、長時間使ってDVDを探したり、買うDVDを見たりして楽しんだ。  実際に借りたり、買ったりして雲のない、明るい青空の外に足を歩ませた。
  清々しい青空に顔がほころび、次第に笑みがもれた。
(俺は、勝ち組なんだ・・・)

  眩しい夏 後半の太陽の陽光に利き手をかざした。
  プルルルル~×4、雑踏の中 バイブに気付き、遅れて携帯を取った。
  横断歩道を《赤》で立ち止まる。

「ハイッ、ンッ、何ですか、良く聞き取れないから、大きな声でハキハキとお願い致します、ハイッ!?・・・・・・」

「今日は、何を借りたんですか!? 稼いでいる先生、まさか普通のDVD二本にアダルトDVD一本じゃないでしょね~」
  当たっていたので驚いて周りを見た。
「・・・丁寧にお教えしましょう。 私達は、近くには、居ません。 防犯カメラを通して見ています。 《MIND ID先生》 すみませんが貴方は、《神》や《勝ち組》じゃ~、ないんだよ。 《目の上のタンコブ》には、無くなって貰いましょう。 お前は、小さいんだよ。 今、横に居る緑色の人形!?は、最新式原爆!?か、最新式細菌兵器!?です。 サバイバル社会を楽しんで行って下さい、先生、時間がないからさ~・・・」
  実際に等身大の緑色のタイツ姿の物が居た。

  驚いて目を見開いて、少しずつ離れて行った。
  しかし、どう、あがいても助からない予感に立ち止まって叫んだ。
「わワWA~!?・・・・・・」
  驚いた顔は、防犯カメラに撮られて・・・今は、この世から居なく成っていた。

(お前の全ては、俺が貰っておいてやる。 金も女もビジネスもプロジェクトも、そして貴様のビジネスも狭い範囲から国全体に広げてやる。 俺の力で。 そして名前も変えてやる。 個人から国民を《優しさ》で釣って多種多様な進化する犯罪《種類》にしてやる)

「これは、見せしめだ、抵抗する奴等は、全ては、葬る。 《KIND ID》と最終警告をして」

 

  ※特別の存在だと思っている者同士 事件を起こし、時の経過と共に忘れさられて平和に戻っていく。

  急いで下方を向いて早足で歩いていた。
「イッツー、アッア~、ご免なさい」
  左肩が他者とぶつかった。
「アタタタタ~、ゴッ、ご免なさい」
  手持ちのタブレットを見入っていてどこかの人と頭からゴツンッと音を立ててぶつかったような感じでぶつかった。
「すみません×3・・・」
「いいえ、こちらこそ、すみません、イッツ~」
「イッツー、今日は、仏滅かな~」
  頭を軽く振り、変だな~、と感じながら、せかせかと歩いて行った。
  一人の男が、怪しげな顔をして後ろ姿を見送っていた。
  しかし、陰は、三つあった。

  人は、消えて陰の三体は、何かしら話しをしているかのように顔や首を動かしていた。
  やがて話がまとまったのか、頭を当てた男のあとを追って行った。
  歩く度に陰が散っていき、黒い足跡や足音があとを追って行った。

迷 彩映 (mei saiei・メイ サイエイ)
作家:モナリー・パドラ
MIND ID
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