私は、趣味で小説を書くのが好きだった。
子供の頃から映画を見るのが一つのストレス発散方法で もし、機会があれば映画を作りたいと、日本を代表し、ハリウッドにも認められる映画を創りたいと思っていた!?・・・・・・夢
一家の大黒柱が体調を崩した。
家族共々、介護疲れをする。
介護に疲れて共倒れする話しが解るようになる。
家族で助け合うようになる。
両手を付いて頭を下げ、「これから、お世話になります」
最後は、妻の名前を言い続けて、父は、他界した。
この期間中も誰にも云わずに二人の愛を育み続けた。
父の代わりにいとこの結婚式に出席した時に結婚を決意した女性の写真を携帯のウェイクアップ表示で母に見せた。
無表情で無言・・・・・・。
突然な事で複雑な気持ちなのだろう。
「優しそうな目の綺麗な方ですね。 あなたがタイプの女性なんです。 もし良ければ、ぜひ付き合って頂けませんか。 あなたの事をもっと良く知りたいです。 宜しくお願い致します」
まだ親父が生きている時の事だった。
「始めまして、こんな私で良ければ、長~く、よろしくお願いしま~す。(嬉)」
何回も×3、心が傷付く事を繰り返し、心が折れ・・・・・・し・か・し・・・神・は・見・捨・て・て・は・い・な・か・っ・た。
気が付いたら、いつからか本当の物語は、始まっていた・・・・・・。
「凍てつく位の寒い冬が過ぎたら、雪が降らなくなったら、デートしませんか」
「雪が降って寒いですよね~、風邪なんかひいていませんか。 はい、ぜひデートしましょう。 こちらこそ、よろしくお願いします」
体を心配してくれる女性は、好きだった。
「雪も降らなくなり、暖かくなった4月に日本百景でもお馴染みの『お花見』があります。 一緒に桜の花を見に行きませんか」
「喜んで、お受けします。 綺麗なんでしょうね。 一緒に楽しいひとときを過ごしたいです」
内心、《ヨッシ》とガッツポーズを取っていた。
寒さも和らぎつつあり、雪も降らなく成ってきていた。
暖かくなる日も多くなり、服も一枚一枚といらなく成って薄着に成ってきた。
桜も咲き始め、やっと自分にも春が来たかと思っていたが、お互いの仕事上で逢う事、デートする事は、なかった。
つぼみのまま、冷凍保存されたような、気持ちが晴れる事のないまま、季節は、流れた。
唯一 心が晴れたのは、彼女の言葉だった。
「今年は、お互いに都合がつかなく、会えませんでしたね。(泣) でも来年は、必ず一緒に桜を見に行きたいです」
この言葉を信じたいと私は、思った。
《なぜなら、私は、だます人間より、だまされる人間でありたいと日頃から、思っていたからだった》
私は、彼女を信じる為にダメもとで、あえて嫌いなふり、退けるふりをする《kama》をかけてみる事にした。
心では、両手を合わし、神頼みをする思いだった。
連絡が来てもなかなか返さないで気のないふり、ツケ放すふり、ケンカ腰のふりをして相手の様子を確かめた。
「この頃 なかなか連絡がないよね~、お仕事で忙しいのかな。 無理しないで頑張ってね」
「具合悪くしているのかな~、心配です。 時間が空いたらでいいから、連絡を下さい」
「沢山、連絡をくれるのは、嬉しいけど、ちょっと君に聞きたい事があるんだ。 君は、俺の事、どんな風に思っているのかな!?
遊び半分で付き合おうと思っているんですか!? 一時だけの寂しさしのぎ!? セフレ!? それとも真剣に結婚を考えて付き合おうと思っているんですか!? いずれか、教えて下さい」
そして連絡が来た。
「あなたは、私の事どう、お考えですか。 私は、真剣に結婚相手を探しているのは、紛れもない事実です」
俺は、ひと安心した。
俺の探しているのは、この女性だと素直に直感して直ぐに連絡を返した。
「真剣にあなたの事が好きです、愛してしまいました。 本気で結婚を前提に付き合って頂けませんか」
少しの間 時間が空いた。
考えているんだろうと俺は、思った。