WARNING MARK

  先手必勝といったところか、威圧して静の状態から一番始めに動いたのは、チャイニーズマフィアの二人だった。
  両手を握り合い、相手を回転させて飛ばし合うようにし、爪先とかかとにナイフを出して四人に急襲をし出した。

  シュルシュル×2 足を開いたり、閉じたりと四本の武器が軌道を変えて倒しに掛かっていく。
  だが突然、竹を割ったようにスパンと止め、二人は、並んで立った。
  怪しげな微笑みを顔に浮かべて。
  ケガ人四人、死者ゼロ。  ギ~ィ、バンッ、爪先とカカトのナイフをしまう。

「アーアッ」×2、
「ターアッ」×2
  一番始めにヤクザが走り出した。
  つられて警察官、無口でチャイニーズマフィアが走り出した。

  右腕を背中に取られ、ロックされ、身動きが取れなく成った奴がいた。
  相手は、一回り体が小さな奴だった。
「もう最後だ、あきらめろ、楽に殺してやる」
  後ろから笑みを浮かべ、左手でナイフを取り出した。
「お前、殺すのが遅いんだよ」
「なに!?」
  取られた右腕を持っていたが、相手は、こちらを向いていて、左のこめかみに銃口が当てられていた。
  プシュッ、ドサッ、
「右腕をかえして貰うよ、ヤクザ屋さん」
  無表情で歩いて行く。

 

  死闘を繰り返している建物内で突然、 
「グオオオオ~」
と地を揺るがす程の低い声が響き渡った。
  六人で死闘を繰り返していた警察官とヤクザとチャイニーズマフィアの中の一人のヤクザが
「ウグッ・・・アッ」
という叫び声を出して瞬時に暗闇に消えていった。

  同時にチャイニーズマフィアに赤い物がかかり、一人に異変が起こる。
「・・・アッ!?・・・アッ!?・・・」
  時差式に体中に電気が流れているみたいで、声のトーンも高く成っていった。
  続いて体にも変化があり、膝や手を床に付けるように成っていった。

「アァアアッ」
  ジュ~ウ~ウ~、体中から白い煙が立ち上る。
  そして膝を付いて前のめりに倒れた。
  体は、ピクリともしなかった。
  残った四人は、チャイニーズマフィアを見ていたが、次第に顔を見合わせて暗闇に消えていったヤクザの方を見るようになった。

  トトンッ、特に長い刀を持った薙刀(なぎなた)を振り回して、立ち止まっている五人目掛けて、ある男が飛んで攻撃して来た。
  ピュルルーン、グシャッ、ドサ~、ゴロゴロ~、何が起きたのか分からない位突然だった。
  そして五人は、見た!?、現代では、信じられない機械人間の壊れた下半身だけの死体を!?

「何だ~!?」
「・・・!?」
「何なんだ、これは!?」
  出来事より、目の前の光景が彼等を脅かし、無口にさせ、凝視させられていた。
  結果的には、怪物!?がマシーン!?を常識離れしたスピードと力でマシーンを壊したのだった。

  建物の外側から怪物がマシーンを追って内側に飛び込んで来るような勢いで、怪物とマシーンが、至るところの壁から何匹も何体も出て来たのだった。
「グガオーッ」
「オオオー!?」
「オアー!?」
「ワァー!?」
  カチャン、カチャン、カチャン・・・!?

  ナマコとカメレオンを足して二で割った怪物は、消えて移動し、現れる頃に原色の怪しげな模様を壁や床に彩らせた!?
  マシーンや人間を潰したり、飲み込んで消化したりした。
  唾は、タイマー付きの電気処刑台だった。

  マシーンは、人間や刀には、断然に強かった。
  人間の思い込みで頭部や左胸を攻撃しても、致命傷を負わせる事は、なかった。
  体型が人間に似ていて武器を持ち、早く、切れが良い為に怪物より、恐い存在に成っていた。 また強固な金属の体の為  倒すのが一対一では、不利に成っていた。

  パニック状態の戦場の人間の頭では、どこをどうしたら、倒せるかは、全く解らない状況にいた。
  生死は、神のみぞ知る時の運だった。
  人間がマシーンや怪物に次々と倒されていく。
  時が経つにつれ、人間は、派閥を無くし、協力し合うように成っていった。

  蛍光灯の電気が消えて、真っ暗の環境にされる。
  人間達は、どよめいた、目を開けてもつむっても真っ暗の世界が永遠に続いた。
  やがて声を出し合うようになる。

迷 彩映 (mei saiei・メイ サイエイ)
作家:MONALI PADORA
WARNING MARK
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