ねこども

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庄屋さんのお屋敷に( 3 / 4 )




庄屋さんは、素直でよく働く 良太郎を

本当の自分の子供のように思って、かわいがりました。

そして、良太郎はお屋敷のどの部屋に入っても

よいことになりましたが、ただひとつ

庄屋さんのお屋敷に( 4 / 4 )




庄屋さんの寝室だけには、絶対に入ってはならないと言われていました。

良太郎はそのことをきもにめいじて、

庄屋さんの寝室には近づきませんでした。

なきまくら( 1 / 6 )

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ある日、庄屋さんが用事で出かけていった時のことです。

良太郎が、いつものように掃除をしながら帰りを待っていたら、


(ごそごそ… かり…かり…)


庄屋さんの寝室のおしいれの中から、なにかが動いているような、

ふすまをかぐるような、もの音が聞こえてきます。

なんの音だろう。ねずみだろうか。それとも、いたちだろうか。


(みゃーる…)


なにやら小さな動物の鳴き声がします。

ねずみなら、ちゅうちゅう鳴くし、いたちなら、くっくっと鳴く。

みゃーるなんて聞いたこともない。


良太郎は、どうにも気になってたまらなくなって、

ちょっとだけ、と部屋に入っておしいれを開けてしまいました。
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由井青朗
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