炭酸でみるみるお肌が変わった!

―美容ライターがたどりついた究極の美容法―

プロローグ

 

「肌がボロボロだった私だからこそ続いた、美容ライターというお仕事」

 

 27歳の時、広告制作会社から独立した時に、ご祝儀としてまわしてもらった大手エステサロンの仕事。このご縁がきっかけとなり49歳の現在でも、美容専門誌の編集プロダクションオーナーという立場で、今なお美容に関わらせていただいております。

 会社勤めの時代、アパレルメーカーを担当していた私は、独立を機に、はじめて美容業界に足を踏み入れたわけですが、その頃の私は、まったくといっていいほどお肌には無関心。無関心でいられるほど、お肌に自信があった・・・と言いたいところですが、実はまったくの逆。10代の頃はウィンドサーフィンに夢中になり、社会人になってからはゴルフ三昧で紫外線浴びたい放題。時代はバブルです。真夜中だろうと、明け方であろうと、例え徹夜が続こうとも、仕事の後は遊びに繰り出すのがお約束。夜な夜なタバコ片手にアルコール、小腹が空けば夜明けのスィーツ。「汚肌をつくる10カ条」すべてに○がつけられるくらい無軌道・無分別な私でした。こんな日々で「美肌が欲しいなんて」なんて言おうものなら、すべての女性を敵に回すことになりかねません。なので仕方がないので「ボロ肌でも心はキレイなの」と暴言を吐く始末。

 そんな私が、当時、取引のあった代理店のご厚意により「美」の仕事に関わることができたのは、ましてや、それが現在まで続くとは・・・。「運」が良かったとしか言いようがありません。いや、企業の懐が深かったというべきでしょう。いい時代に生まれついたものです。よほど前世の行いが良かったのかもしれません。

 などという、愚にもつかないヨタ話は別として、私が本書で訴えたいのは【今、あなたのお肌がどんな状態でも、お手入れ次第で根本から美しく蘇る】という事実です。

こんなことを書くと(どうせ業界の宣伝でしょっ)って思われる方もいるかもしれませんね。そう思った方は、ぜひ新宿にあるウチのプレスルームに遊びに来てくださいね。スッピンの私が「ホラ、私の肌が証拠でしょ」って自慢しちゃいますから。

 ボロボロのカサカサ肌だった20代の私が、もう間もなく50歳になるのにシミもなく、毛穴の開きも目立たず、しっとり、スベスべな素肌です。昔の私しか知らない人が、このくだりを読んだら絶対に「ウソつき」呼ばわりするはずです。それほど、かつての私の肌は荒れ放題に荒れていたのです。

27歳で美容業界に足を踏み入れ、仕事を通して多くのプロの方からお話を伺い、自ら様々な美容法を体験して以来、ボロボロでガサガサだった肌はスベスベで透明感のある肌に生まれ変わりました。それどころか、20代の頃より今の方がずっと美しい肌になれたのです。

もし、私が生まれながら美肌の持ち主で、ずっと美しいままだったら、おそらくこんな劇的な変化は体験できなかったでしょう。いや、それどころか【今のお肌がどんな状態でも、お手入れ次第で根本から美しく蘇る】という気付きもなかったはず。若かりし頃、汚肌だったからこそ皆様にお伝えできることもある。そう思って本書を書くことを思い立ちました。

本来は、職業上、美容についてはフラットでいなければならないのですが、オフィスの一部をプレスルームに改装して以来、友人・知人、時にはみず知らずの方まで、私に「美肌のために何をすればいいのか」を聞きにわざわざ足を運んでくださいます。

そんな時は時間の許す限り、取材でお会いした医療や美容のプロから伺ったお話をもとに私自身の体験を含めながら、たった一つの真実をお伝えさせていただいております。それは「どんな高価な化粧品も天然のクリームには敵わない」ということ。

10人のプロがいれば10通りの美容メソッドが存在するほど、どなたも自論をお持ちです。ですが、面白いことに皆さん最後には「どんな高価な化粧品も天然のクリームには敵わない」とおっしゃいます。それほど、人間の体の仕組みというのは慈愛に溢れ、奥深いもの。もちろん、外側からのケアは大切です。日々、外気にさらされ紫外線を浴び続けなきゃいけないお肌ですから、毎日のメンテナンスや外的刺激から「護る」ことは必要です。しかし、外側のケアはあくまでもサポート的な処置でしかありません。例えるなら、虫歯が痛み出した時に鎮痛剤を飲む感覚ですね。虫歯を治療しない限り、またすぐに痛くなるわけですから、薬はあくまでも一時的な処置。お肌のケアも同様で、皮膚の裏側を何とかしない限り、良質の天然クリームは分泌してくれないのです。

お肌は、本来排泄器官。入れるより出す方が得意なのです。何層ものバリヤ層に護られているため、そうやすやすと成分が通るはずがありません。エステサロンに通われたことのある方なら、ご存知でしょうが、どこのサロンもエステティックの要はマッサージ。化粧品は、あくまでもサポート的な位置づけです。マッサージによって代謝リズムを整え、お肌自身が良質な天然クリームを生み出せるようにするのが目的です。

残念ながら、老化からくるお肌の劣化は止めることが出来ません。ですが、お手入れ次第では、そのスピードを遅らせることは可能です。そのためには「天然クリームを生み出せるお肌」であることが絶対不可欠。私が、20年以上に渡り見聞きし体験した美肌に関する事実を、本書であますことなくお伝えしたいと思っております。この本を読んで、あなたのお肌に活力が戻り、ファンデーションがいらなくなる日がくることを願って止みません。

2012年 代田 多喜子

「毎日、山のように届くサンプルの中から宝を見つけ出す」

 

 美容専門誌の編集という職業柄、わたしのもとにはたくさんの化粧品のサンプルが届きます。ウチの会社は、届いたサンプルは男女関係なくスタッフ総出で、かたっぱしから試し使用感や結果などを報告しあいます。その報告をもとに取材の依頼をかけたり、新製品として誌面にのせたりするのです。

 製品は玉石混淆(ぎょくせきこんこう)。素晴らしいものから、(えーえっ!?)と思ってしまうようなものまでいろいろです。素晴らしいものは、ちゃんと世にでますが、第一印象で(えーえっ!?)と感じたものは、やはり陽の目を見ずに終わっているような気がします。あくまでも、主観ですが。

 (えーえっ!?)の内容は、化粧品を批評するのが本書の目的ではありませんので、いずれ別の機会にお話するとして、私がぜひ取材をしたいと思う製品のポイントは3つ。1つは当たり前ですが「体感が得られること」2つ目は「肌に負担をかけない成分・製法であること」3つ目は「適正な価格であること」です。これは、単に安いか高いかではありません。美容産業に関わらず、どの分野もそうですが新製品・新製法開発にあたり、企業は莫大な時間と費用をかけています。なので、どうしても発売初期は高めの価格設定になるのは当然で、決して不適正とは思いません。

 問題は、すでに普遍化し流通している成分なのに「ありえない金額」をつけて製品化しているもの。まあ、大量生産しているか、していないかの違い(つまりはロット)で、多少の幅は出るでしょう。ですが、相場のン百倍の価格設定は私の中で「適性」とは言えないのでパスしています。あと、注意したいのは逆に「ありえないくらい安価な製品」。オーガニックで、非加熱製法でつくった植物オイルが「この値段!?」(ありえない・・・)というケースも、私の中では赤信号です。石油系界面活性を使った大量生産品なのに「お肌に優しい」と謳っているものも赤信号。界面活性はあるていど化粧品には必要だけど、石油系は優しくないですから。(石油、食せます?)

 私が関わっている美容専門誌はプロ向けなので、記事に関して読者はかなりシビア。取材もせずに主観だけでいい加減な記事を書くと、たちまちお叱りを受けてしまいます。中には「お宅の記事を信じて使ったのに、どうしてくれるのっ!!」と怒鳴り込まれることも。よく事情を伺うと、ウチの本じゃなかったなんてオチも時々・・・。

 いずれにしても、記事によって採用を決めるサロンさんやプロの美容家さんも多いので、思い込みは許されませんし、勉強は怠れません。皮膚の成り立ちを知らないで書くなんてことは、ペンの暴力、破廉恥で無責任極まりない行為!というわけで、ウチの新人スタッフはまず各関係協会が主催する皮膚生理学の講習会に参加することが仕事始めです。

 『「角質とは何か」を知らずして、ピーリングだ、保湿だなんておこがましい。そもそも化粧品のことを書くのに皮膚の構成、お肌とは何かを知らない記者なんて、ただのウソつきだぁ!』と勉強を怠ったスタッフには、ついついこう怒鳴りつけてしまいます。ちなみにイライラはお肌に良くないので、美肌を目指す皆様は日々心穏やかにお過ごしください。

 

コラム)

界面活性剤は肌に悪い!?

 

最近のコスメトレンドはオーガニック。もちろん、それはそれで素晴らしいことですが、オーガニックコスメという言葉が独り歩きしていることに懸念を覚えます。オーガニック=無添加と考えられがちですが、オーガニックとはそもそもが有機栽培で育てられた植物が原料であることが絶対条件。無添加とは別です。有機栽培とは、化学肥料を使わずに、また遺伝子操作をせずに作る農法のこと。無農薬で作られた植物を、単に「オーガニック」ということは出来ますが、それを証明するためには、第三者機関の認定を受けなければなりません。無農薬・化学肥料を使わない大地で作られた植物を使って、製品化した化粧品を一般的にはオーガニックコスメと呼びます。日本では農林水産省がオーガニック認定機関の役割を果たし、認定すると「有機JAS」マークがもらえます。ただし、これは食品だけでコスメは範疇ではありません。海外コスメは、各自国のルールに則って認定を出していますが、日本ではコスメに関する限り各メーカーの独自基準なのが現状です。先ほど、懸念を感じると言いましたが、誤解してほしくないのは独自基準に疑問を持つということではありません。「オーガニックコスメは無添加でなければいけない」と間違った記事を書く同業者にです。無添加とは以前は「厚生省(旧)が表示指定成分を添加していないこと」が条件でした。この表示指定成分と言うのは、化粧品に含まれる化学物質のうち、皮膚障害やアレルギーを引き起こす恐れがあるとされているものです。しかし2001年以降は、表示指定成分ではなく、全成分表示が義務化されています。一般に「無添加化粧品」とは、鉱物油や合成界面活性剤、着色料などが添加されていない化粧品を指しますが、法律や厚生省などで無添加化粧品が定義付けられているわけではありません。なので、各メーカーによって無添加化粧品の考え方が違うため、こちらも独自のルールや基準によって様々な無添加化粧品が存在します。オーガニックや無添加と聞くと、すべての化学物質を否定しているように思われがちですが、化学物質には様々な種類があり、その全てが悪影響を及ぼすとは言い切れません。例えば、オーガニック栽培されたハーブエキスでも、抽出する際に化学物質を用いる場合もあります。また無添加化粧品とは言え、保存料(パラペン)の代わりに合成ヒノキチオールが使用されることもあります。このように、全く化学物質を使わず化粧品を作るのは、まず不可能と言えるでしょう。多くの化粧品に使われている化学物質の安全性も確認されており、私自身、天然のヒノキチオールだとアレルギーが出るので、保存料は合成またはパラペン配合をあえて選んでいます。ただ、前章で述べた通り、化粧品に使われる化学物質の中で気をつけて欲しいのが「石油系界面活性剤」。界面活性剤には「天然由来」と「合成(いわゆるナノ化)」「石油系」とに大別されますが、石油系はオススメしません。これは、石油を原料とした界面活性剤で、浸透力や洗浄性ははんぱなく高いです。極端なことを言えば、お肌のバリア機能を破壊して、美容成分をムリヤリ届ける感じ。ある種の石油系界面活性剤は印刷したインクすら溶かすほどの破壊力なのです。果たして、皮膚細胞を傷つけてまで届けたい美容成分などあるのでしょうか?「天然由来」「合成」のものはバリア機能まで破壊することはないのですが、浸透力や洗浄力が石油系に比べ弱いです。石油系レベルまで機能を高めようとすると、製造コストが掛かかるのが最大の難点。安心なものを選びたいけど、お金が続かないと嘆かずに済むように「自分の力で潤えるお肌」にするのが1番です。

 

「赤ちゃんの肌が白くてフワフワな理由」

 

私のこれまでのお会いした中で、いちばんきれいなお肌をしていた女性はなんと93歳。シミのない白い肌はマシュマロみたいに柔らかく、シワは自然な笑いじわがあるくらいで、肌全体にツヤがあり、頬はほんのりピンク色。まるで少女のようなお肌でした。その方は特別なスキンケアをしてきたわけではなく、ただ長年の習慣として毎日少量のアルコールと乳酸飲料を摂っていたのです。

実はこの方、やんごとなき出身で幼少の頃から紫外線をあまり浴びてこなかったそうです。もちろんこのような環境も影響はしているのでしょうが、90歳過ぎてもなお肌の美しさを維持できているのは、少量のアルコールによる血流効果ではないかと睨んでいます。

というのも赤ちゃんを思い出してみてください。何もしていないのにスベスべ、ふっくらしていませんか。それはなぜかと言えば、赤ちゃんの肌を支えている基底細胞が健康だからなのです。肌と呼んでいる表皮は上から順に「角質層」「顆粒層(かりゅうそう)」「有棘層(ゆうきょうくそう)」「基底層」の4段階にわかれています。

この表皮の厚さはわずか0.040.07ミリメートル。ラップ1枚ほどの厚さの中に、表皮細胞が5~10個、重なるように並んでいます。この細胞の層には、栄養を供給したり、老廃物を排泄したりするための血管もリンパ管も通っていません。基底層の下にある「真皮」と呼ばれる部分に、血管やリンパ腺、神経が張り巡らされているのです。真皮は表皮のざっと10倍ほどの厚みがあり、ハリを決定するコラーゲン線維と、コラーゲンを製造しているエラスチン線維芽細胞で形成されています。

真皮で栄養分を届けられた基底層は、ピカピカの生まれたての赤ちゃん肌をつくり出します。基底層で作り出された新品の肌細胞は、およそ2週間かけて角質層までたどりつくのです。角質層に到達した肌細胞は、そこでまた2週間、外敵から表皮を護ります。2週間の役目が終わったあとは「垢」となって剥がれ落ち、剥がれた後には再び新品の肌細胞が顔を出すという仕組みです。

この仕組みこそが、ターンオーバーと呼ばれている新陳代謝です。この仕組みがきちんと28日周期で行われていれば、私たちは、いくつになっても赤ちゃんのような肌でいられるのですが、ある年齢までいくと、この周期が40日になったり60日になったりして、本来剥がれ落ちるはずの「垢」となった角質が、長く表皮に留まることで、乾燥やクスミ、ザラつきの原因となっています。

この周期遅れを放置したまま外側から「美容成分を与えるケア」をしても、「垢」が邪魔して上手に飲み込めません。ただでさえ、肌は入れるより出す方が得意なのに、さらなる障害物があって基底層まで届くはずがないのです。これでは九九を教えずに方程式を解けと言っているようなもので、そんな無茶を言われたら子供はグレたくもなります。お利口に方程式を解かせたいと思ったら、やはり九九から教えるべきでしょう。お肌も同様で「与えるケア」で満足な方は、今のお手入れがあっているのでそのまま続けてください。

ですが、満足していない、なんらかのトラブルに悩んでいる、そんな方は「与えるだけのケア」だけではダメなのです。基底層や真皮レベルでの解決法を考えないと。

 

「基底層や真皮が健康でいられるのは」

 

私たちの体の中では、いつも無数の化学反応が正確に営まれていることで、生きています。それをコントロールする力は、「生命エネルギー」とか「生命力」などと呼ばれますが、その源はタンパク質や、ビタミン、ミネラルといった栄養素と酸素から作り出されます。

酸素は、誰もが知っている通り息をすることで取り込みます。当たり前すぎて説明がいらないくらいです。息を吸う、二酸化炭素を吐く。食事をする。これらはすべてが当たり前のように行われている、生命維持活動です。

当然すぎるあまり、ふだん深く考えずに食べている食事は、食べ物を飲み込めば身体の中に入ったと思いがちですが、胃や腸などの消化管は口から肛門へつながる単なる管にすぎません。身体の中に入るというのは、食べたものが消化され吸収されるということであり、主に小腸から血液中に入ってはじめて、身体の中に入ったことになるのです。こうして消化・吸収によってバラバラになった元食べ物は、組み合わせを変え栄養素としてあらゆる器官や細胞に配分されるのです。そして、細胞のすみずみに酸素や栄養素を届ける重要な運搬人が血液です。

私たちが食事として食べたものは、すべて血液の流れに沿って、必要な場所に届けられ、そこでてはじめて効果を発揮するのです。血液の通り道である血管は「動脈」「静脈」「毛細血管」の3つに分けられます。次にそれぞれの役割ですが「動脈」は酸素、栄養を肌に運ぶ道。「静脈」はリンパ管と連動して、老廃物をお持ち帰りする道。「毛細血管」は動脈から酸素、栄養素を受け取り、「静脈」に二酸化炭素や老廃物を渡す管制塔のような役目です。
 先ほど、言ったように毛細血管が届いているのは肌の真皮までで、表皮までは届きません。血液が運んできた酸素や栄養は毛細血管表面から真皮と表皮の境目部分に与えられます。境目部分は『基底膜』と呼ばれ、そこを通して表皮に酸素や栄養がいくわけです。お肌はよく「身体の鏡」と言われますが、これは体内活動のすべてを反映しているからなのです。医学の世界でも、ホメオスタシスといって、人間の身体には病気を追い出そうとしたり、若々しさや体温を維持しようとする力が備わっているという考え方があります。ホメオスタシスも「血の流れ」と密接に関わっており、「血の流れ」が乱れるとホメオスタシスの機能が働かなくなり、病気や肥満、老化を引き起こすといわれているのです。

 ホメオスタシスが十分に機能し、血の巡りが順調ならば、身体は健康を維持することができ、太ることもなく、お肌も赤ちゃんのようなみずみずしさを保っていられます。しかし、ひとたび血行が低下すると、健康トラブルを招くだけでなく、お肌のターンオーバーが乱れ、劣化していくのです。ベテランのお医者さんの中には、患者さんの肌を見ただけで、どこが悪いのか想像がつくという方もいるほど。

 白くてフワフワしたマシュマロみたいな赤ちゃん肌を目指すには、お肌の表面だけを気にするのではなく、基底層や真皮の健康を考えること、血流を良くすることが根本的な解決です。

 

 

「10年前、はじめて炭酸パックに出会った時の衝撃・・・」

 

今からおよそ10年くらい前でしょうか。最後の原稿を印刷にまわした後の、楽しい楽しいお仕事、山のように届くサンプルの中から、面白そうな製品を探していた時のことです。数あるお宝の中から見つけたのが「炭酸ジェルパック」。炭酸の化粧品って、何~!?あまりの珍しさに、その場で試してみたのですが。パック後のお肌に、衝撃を受けました。「えーっ、私、こんなに色白だったっけ?」生まれて初めて、自分の肌が白いと思えたのです。はじめてジェルを顔に乗せた時は、パチパチ刺激はあるし、赤くなるしですごく不安になったのですが、そのうち顔がポカポカ温くなったことから、赤みは血行が良くなったから?という感じで、不安と闘いながらのお試しでした。

これで結果に何の感動もなければ「パフォーマンスが面白いパック」として、新製品コーナーでちょこっと紹介して終わりですが、私を色白にしてくれた凄いパックです。これはぜひ記事にしたいと、取材準備をはじめました。メーカーの話を鵜呑みにすると、客観性を欠くので何とか、炭酸の美容効果を研究している人に話を聞きたいとあの手この手で探し出し、ようやく見つけたのが大阪在住の医学博士。すぐさまアポイントを取り付けたのです。炭酸の美容効果に関して当時の記事を一部修正して引用しますので、ぜひお読みください。

 

「身体に備わった機能を利用する究極のナチュラル美容」

 

今、あらたなスキンケアのカテゴリーとして炭酸が注目を浴びている。これまで、炭酸美容といえば炭酸泉が中心だった。しかし最近は事情が変わってきている。美容意識の高い女性たちの間で、話題となっている炭酸を利用したスキンケア。飲料、入浴、そして炭酸を用いた様々なトリートメント。中でも、炭酸パックはフェイシャルのメニューとして導入するサロンが増えている。技術者の一人は「炭酸パックは説明のいらないメニューですね。お試しで1度体験していただくと、ほとんどのお客様が継続を希望されます。おそらく効果がわかりやすいからではないでしょうか」と話す。

 さらに、続けて「炭酸パックは、マッサージが必要ないので、ホームケアとしても勧めやすいのも魅力」と語ってくれた。なぜ、炭酸がスキンケアに効果があるのかを、考案者の日置正人医師(メディオン美容皮膚クリニック院長)に、炭酸の美容メカニズムについて解説してもらった。

 

 「炭酸パックは、細胞の新陳代謝に着目した美容の新たなカテゴリーです。たるみ、シミ、シワ、毛穴などに表れる肌の老化現象は、新陳代謝の衰えによって引き起こされるもの。本来、28日でなければいけない新陳代謝が50日、60日と遅くなることで、肌が酸素不足、栄養不足をおこし、古くなった角質やメラニンを排出することができなくなってしまうのですね。結果として皮膚表面にくすみや黒ずみ、肌内部にしみやたるみが生まれます。

 代謝を上げる方法として、一番簡単なのが呼吸で酸素を取り込むこと。「酸素」をいかにたくさん取り入れるかがアンチエイジングの基本なのです。例えば、肌の細胞を新しくつくり、古いものと取り換えるにはエネルギーが必要です。私たちが食べたものが分解され燃料となり、それを燃やしてエネルギーにするのですが、燃やすために酸素が必要なのです。酸素が十分であれば、エネルギーが効率よくまわり代謝もスムーズになるのです。

 アンチエイジングに不可欠な酸素を、呼吸からではなく、体の内側から供給することができるのが二酸化酸素、すなわち炭酸なのです。酸素は通常ヘモグロビンという血液中の色素細胞とくっついています。ここから、酸素だけを取りださなければならないのですが、その取りだし役をするのが二酸化炭素。私は、これを酸素の<引き換え票>と呼んでいます。血管を運河、血液はそこを流れる水と想像してみてください。そこにヘモグロビンという船が酸素という荷物を運んできます。荷物を受け取るのは、無数の細胞たち。自分の順番が来るのを根気よく待っています。細胞たちは、自分の番がまわってくると、荷物(酸素)を受け取るためヘモグロビンに引き換え票を渡します。引き換え票がないと、酸素を受け取ることができません。その引き換え票こそが二酸化炭素なのです。

 このように二酸化炭素により、ヘモグロビンから酸素が切り離される作用を<ボーア効果>といいます。炭酸パックは、まさにこのボーア効果を利用したものなのです。炭酸ガスを直接皮膚から吸収すると、血中の二酸化炭素濃度が上がります。すると体は酸欠になったと勘違いして「酸素をもっと送り込んでくれ」とばかりに、血流量を増やします。すると、血管は反射的に拡張され、血流が増して二酸化炭素や老廃物を洗い流すようになるわけですね。言ってみれば、炭酸は体に錯覚を起こさせて仕事をさせ、肌を健康な状態にするのです。ヨーロッパの高濃度炭酸泉は水温が30度程度でも、毛細血管が拡張して肌の赤みが増しますが、これも温度ではなくボーア効果によるものでしょうね」

 私は内科・皮膚科の開業医をしていますが、床ずれで苦しむ患者さんのために、効果的な治療薬を考案していました。床ずれは、寝たきりなどで、体を自由に動かせない方の背中や臀部が、慢性的な傷となる皮膚病で、非常に難治性で進行すると壊死を起こしてしまうやっかいな皮膚疾患です。それをなんとか治したいという一心で、看護の現場を訪れたり、文献を調べているうちにたどりついたのが「炭酸ガス」。

 寝たきりの方の介護をする医療施設で看護師たちが、床ずれのケアのために「炭酸ガス入り入浴剤」を洗面器のお湯に溶かし、そこにガーゼやタオルを浸して、軽く絞って患部にあてて手当していたのです。この方法で行ったこれまでの臨床データを見せてもらいますと、これが著しい効果を上げていたのですね。治るメカニズムとしては、水に溶けている炭酸ガスが血行を促進し、皮膚の新陳代謝を高め、傷の修復を促進するという医療に携わる者にとっては至極当たり前のことでした。

 実は、炭酸ガスを皮膚疾患の治療に利用するという考え方は、海外でも古くから実践されていたのですが、炭酸ガスは液体に溶けやすく、大気中に発散しやすいという特性のため、患部に接触させるのが難しかったのです。そこで治療として、炭酸泉に浸かるのが当時ベストな方法ではあったのですが、お風呂に浸かるだけでは実際に皮膚に届く量に限りが出てきますし、手間もかかります。

 そこで私は(もっと大量の炭酸ガスを、効率よく、しかも簡単に患部に届けることはできないものだろうか?)と考えたのです。試行錯誤の結果、たどりついたのが「炭酸ガスをジェルに閉じ込める」方法でした。

 そこから炭酸の研究がスタートし、ついに炭酸治療を応用し、二酸化炭素を効率的に患部に使用できるジェル状の物質を開発しました。お湯や飲料など水溶性のものに炭酸を溶かす場合、その濃度は理論的に1000ppmが限界といわれています。ですが、ジェルのような粘度のあるものなら、もっと高い濃度で炭酸を溶かすことができるのです。さらに、ジェルであれば炭酸ガスが、大気中に逃げることなく患部に届くという大きな利点もあります。

 こうして誕生したのが床ずれ治療のための、炭酸ガスを閉じ込めたジェルでした。美容効果に気づいたのは、試薬品が完成して間もなくのことです。実際に患者さんに治療として使用するものだから、安全性や塗り心地を確認する意味で数日間、自分の片方の顔だけにジェルを塗っていたのです。そんなある日のこと、自宅の鏡で自分の顔を見ると、驚くべき事実が発覚しました。顔の半分が「若い」のです。輪郭は引き締まり、ツヤツヤして血色がよく、触ってみると弾力もあり、キメも整っていました。反対側の顔との違いがハッキリわかるほど若々しかったのです。

 それまで、皮膚疾患に対してのみ炭酸ジェルの用途を考えてきたのですが、ここで、はたと気づいたのです。(ボーア効果で代謝を上げることで傷の治癒力を高めるのだから、肌の新陳代謝にも効果があるはず、これは老化予防にもなる、美容にいいはずだ!)と。

炭酸が優れている点は、その効果が著しいばかりでなく、その原理がとても理論的であることです。人間が本来備え持っている身体の仕組みを巧みに応用しており、将来医薬品として新たに生まれ変わるものと期待されています。例えば、炭酸ガスの大きな特徴である血管拡張は肩こり、腰痛にも応用できるでしょう。アトピーやアレルギーなど皮膚疾患に取り組む多くのクリニックでも、続々と改善の報告をいただいています。美容面でも、酸素からエネルギーを得ている私たちにとって、酸素で肌そのものを改善する炭酸は究極のナチュラル美容法です。自然の仕組みを利用している点、そしてこの仕組みが変わらない限り、永遠に続く美容法といっても過言ではありません」

 

「炭酸が引き起こす勘違い」

 

前章で引用した記事は専門家向けの雑誌に掲載したもので、専門用語も多くわかりづらいと思うので、もう一度ここで炭酸の美容効果について説明したいと思います。炭酸は皮膚を通じて血管や筋肉に入り込みます。細胞は、もともと血液循環によって動脈から送られた酸素や栄養素を受け取り、その代わりに老廃物や二酸化炭素(炭酸ガス)を静脈に捨てて活動を繰り返します。要は、人はもともと炭酸ガスを体内に抱え、それを捨てながら生きているわけです。

本来捨てるべき炭酸ガスが、外部からさらに送られてきたら、どうなると思いますか?もはや細胞は満員電車状態、炭酸ガスに占領されて酸欠です。すると身体は(ヤバい)と勘違いし、新鮮な酸素や栄養分をたっぷり含んだ血液を慌てて送り込むのです。これはまるで、お金はまだあるけど、遊ぶ金欲しさから親に「お金足りないから臨時の仕送りお願い」とウソ電話した、若き日の自分を見ているようです。親同様、人間の体の仕組みというのは本当に慈悲深いものですね。

このように末梢血管に入り込んだ炭酸は、細胞を刺激してプロスタグランジンE2の分泌を促すのです。プロスタグランジンE2というのは「血管を拡げなさい」というサインを出すホルモン様物質です。通常は腎臓や胃、肺、肝臓などから分泌されているのですが、

しかし、外から炭酸を送り込むと、「酸素を送って!」という指令を、いちいち血液に乗せて心臓まで戻り、そこから腎臓などに「プロスタグランジンE2を分泌しなさい」と伝えて分泌を促すのでは遅すぎます。そこで、細胞を守るため日ごろ沈黙している別の細胞が、緊急指令を出し、その場でプロスタグランジンE2の分泌を促し、血管を拡張させているわけです。

実際に、炭酸が皮膚から吸収されると、酸素の約20倍という速さで組織に拡散します。この素早い反応が、炭酸パックを塗ると瞬間的にポカポカ温まることにつながっています。

そして、血液中に入った炭酸ガスは、血液循環によって心臓から肺に運ばれ、これまた素早く体外に排出されます。だから、みるみるうちに肌に透明感が出るのですね。このように炭酸で勘違いさせことで、遅れがちなターンオーバーを正常なリズムに戻してあげるのが前出のボーア効果なのです。

 

「私が瞬時に色白になれたのは」

 

血液は鮮やかな赤色というイメージがありますが、静脈の血液は赤黒い色をしています。そもそも血液が赤いのは、赤血球が赤いからで、この赤色のもとはヘモグロビンという色素を持ったタンパク質。ヘモグロビンは鉄分を含んでいるため酸素に反応すると鮮やかな赤になります。全身に酸素を届けている動脈には、たくさんの酸素と結び付いたヘモグロビンがあるので、血液は鮮やかな赤色をしていますが、静脈は炭酸ガスや老廃物を回収しているため、赤黒くなります。

この赤黒い血液には、全身を巡って回収した老廃物がたくさん含まれており、この成分を調べることでその人の栄養状態や健康状態がわかると言います。皮膚の上から透けて見える血管はすべて静脈で、大事な動脈は皮膚より深いところを通っているのでほとんど見ることはできません。なので血の巡りが悪いと静脈はいつまでも老廃物が詰まったままなので、当然ながら皮膚の色もくすんで見えてしまいます。

ところが、炭酸ガスで急激に血流量が増えると、酸素もたくさん運ばれ細胞はお腹いっぱい状態に陥ります。すると、いつもは静脈に老廃物しか送り込まないのになんと新鮮な酸素まで送り込んでしまうハメになるのです。その結果、静脈にも酸素と結び付いているヘモグロビンが増えることで、鮮やかな赤色になるわけです。つまり「静脈が美しい状態になる」のです。当然ながら皮膚の色は、赤ちゃんのようなマシュマロ色にうっすらと頬紅をさしたような、我ながらホレボレするお肌の出来上がりです。

 

 

「炭酸美容を続けることで天然のクリームがたっぷり分泌」

 

血流が活発であれば、肌細胞は不要な老廃物を溜めることなくどんどん排出することができます。その分、酸素や栄養分が取り込めて細胞は活性化します。炭酸で血管が拡張し、血流量が増えるということは、【酸素が増えて細胞が活性化し、新陳代謝が良くなる】ことにもつながります。

新陳代謝は、古いものが新しいものと入れ替わることですから、組織の中に老廃物が溜まったままで排出できないと、新しいものと入れ替わることができません。それが、シワシワの乾ききったゴワゴワどす黒い肌の要因になります。

逆に、新陳代謝が高まると、細胞の再生力が高まり、シミやしわをつくる暇も与えないだけでなく、天然のクリームをふんだんに分泌するようになります。炭酸コスメに限らず、炭酸温水が体調不良の改善や健康維持に役立つというのは、血管を拡張させて、酸素を十分行き渡らせるからなのです。

炭酸パックが化粧品として優れている点は、身体の生体反応を利用しているだけでなく、表皮にまったくダメージを与えないことでしょう。化粧品というのはローションにしろ、美容液にしろ、ひたすら角質層を潤わせることが目的です。しかし、配合された成分によっては、それが表皮への刺激となる人もいるでしょう。さらには、原料がアレルゲンとなる人もいます。先ほど、コラムで界面活性について触れましたが肌は本来、排泄器官。入れるより出す方が得意なのです。それを人工的に成分を入れようとするのですから、どうしても負担はかかります。もちろん、肌をつくる細胞そのものには影響がないので心配はいりませんが、表皮にかかる負担が時として「かゆみ」や「赤み」といった肌トラブルを招く場合があるのです。

よく、同じ化粧品を使っているのに季節や体調によって突然合わなくなることがありますが、お肌のコンディションは毎日違うので、いつもは感じないダメージもストレスや気候が原因で敏感になることもあります。そんな日は「何もしない」という美容法もあるということを覚えておいてくださいね。

ただし、炭酸パックは別です。ジェルの成分のほとんどは水分で、炭酸ガスを送り込むためだけに存在しているようなもの。そして炭酸ガスを皮膚に送り込むというのは修復効果があるので、むしろ敏感肌の人にこそ積極的に使って欲しい化粧品です。炭酸パックを毎日行うことで、代謝が高まりその結果、天然の保湿クリームがたっぷり分泌され、気が付けば何もしなくても潤いのある肌になっていくでしょう。

 炭酸による美容効果は、潤いだけではありません。真皮層の細胞にも届きますので、十分な酸素が供給されますので、ハリや弾力を決定するコラーゲンやエラスチンなどの物質の産生が促され、細胞レベルで肌が若返るのです。炭酸の魅力は肌をつくる細胞の一つ一つに活力を与え、肌自身が持つ美しくなろうとする力を高めてくれることにつきるでしょう。肌そのものを強くし、その機能を最大限にすることで老化のスピードをゆるめ、ターンオーバーを正常なリズムに戻してくれるのです。

 化粧品やサロンの施術といった外側からのケアも、大切ではありますがそれらの効果も、受け入れる側の肌が強くて健やかであれば、あるほどより手ごたえが感じられるはずです。身体の生体反応を利用した炭酸は、医療や美容分野だけでなくスポーツ界でも注目される存在となりました。ケガや筋肉疲労の多い選手たちは日常的に炭酸泉に浸かることで、身体機能を高め健康管理に役立てているようです。美肌に限らず、ダイエットにも健康にも効果を発揮する炭酸。ぜひ、皆さんも毎日の生活に炭酸を取り入れ、そのパワーを体感していただければと思います。

 

さいごに

 

本書を執筆中に、アメリカで健康のために「炭酸飲料」の摂取量を規制するかもというニュースが流れてきました。もしかすると炭酸そのものが身体に悪いのかもというイメージが世間に広がってしまったのではないかと、ちょっと心配しています。もし、誤解する方がいたらいけないので、捕捉させていただくとこのニュースの本質は炭酸が悪いのではなく、炭酸飲料に含まれている糖分が「悪い」のです。

10代の頃、オハイオ州にホームステイした経験がありますが、彼らの飲むラージサイズのコーラの量はカルチャーショックでした。何しろカップの大きさがバケツ並み!映画館でも、ハンバーガーショップでも、野球場でもラージサイズはバケツ級。子供心に、さすがアメリカ、何もかもが大きい!と感心した記憶があります。

炭酸飲料は、清涼飲料水と比べ甘さを感じにくいのか、ついいくらでも飲めてしまうみたいです。普通に考えて350mlのコーラに入っている糖分は約40gと言われています。それがバケツサイズとなると、およそ1リットルと考えれば、糖分はなんと約120g弱。これは、いくらなんでも摂り過ぎでしょう。

前書きでも触れましたが、職業柄、毎日たくさんの化粧品にお目にかかります。ですが、いまだに炭酸パックを超える感動に出会ったことはありません。昔、お肌をイジメ抜いた私が、50歳目前なのにすっぴんで街を歩けるのは炭酸パックのおかげです。度胸の問題だろうって?いえ、いえ、そんなことはありません。人から褒められることのない私が、唯一褒められるのが肌ですから。

もちろん、お手入れは炭酸パックオンリーというわけではありませんが、ここ数年は炭酸パックを欠かしたことがありません。というか、ますます生活炭酸化がすすみ今では洗顔さえも炭酸水!最近では洗髪も炭酸水にしようかと思案中です。10年前と違い、今では炭酸の美容健康があちこちで取り上げられるようになり、ついに近所のスーパー銭湯に人工炭酸泉が登場!嬉しい限りです。私が尊敬する鍼灸の資格を持ち、ホリスティックに造詣が深く、アーユルヴェーダにも通じている国際エステティシャンの資格をお持ちの先生と、先日美容談義をした際に知ったのですが、その先生も炭酸パックの愛用者でした。先生曰く「内側から輝く美しさは腸年齢と炭酸が握っている」のだそうです。まったく、同感です。少なくとも便秘を解消し、炭酸パックをすることでお肌は確実に蘇ります。  

「どんな高価な美容液も、人間の身体が作り出す天然のクリームには敵わない」この言葉を本書を読んで下さった皆様に贈りたいと思います。

株式会社 七星出版
作家:代田 多喜子
炭酸でみるみるお肌が変わった!
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