サラリーマンからリタイヤする手順

はじめに( 4 / 4 )

はじめに 4

 「リタイヤまでの手順」と書いた訳は、私はリタイヤメント生活の楽しさをこの本で書くのではなく、リタイヤまでの地図のようなものを作りたいと思ったからです。リタイヤメント生活では得るものもありますが、失うものも少なくないです。手軽にリタイヤは薦められません。


 リタイヤメント生活を楽しめる性格の持ち主も、まったく受け入れられない性格の人もいます。今回は私が今まで約2年間に体験したアーリーリタイヤメント生活を基に執筆し、内容はリタイヤメント生活を賛美しないよう、できるだけ中立的な立場で、判断や準備の方法を中心に書きました。その概要説明版がこの本です。ただ、この本に書くには冗長になりそうことは、もう少し詳しい説明で、後続の本で書いてみようと思っています。 


 これらの本で紹介することが、サラリーマンを続けようか、リタイヤしようか悩んでいる人の参考になれば幸いです。

もくじ( 1 / 1 )

もくじ

  ページ


サラリーマン生活からのリタイヤとは  6


リタイヤメント生活がうまくいくための大事な要件  8


会社を辞めて何をする?にかかわる

リタイヤのメリットとデメリット 11


「何をするか」を考えるときに、合わせて考えたい

自分の性格 16


リタイヤするための手続きについて 17


リタイヤまでの手順 19


さらに詳しい説明について 20


サラリーマン生活からのリタイヤとは( 1 / 2 )

サラリーマン現役時代の生活サイクル

サラリーマン生活からのリタイヤとは

 「リタイヤ」することは会社員だけでなく、自営業者も仕事をリタイヤすることはありますが、この本では「会社員が勤めている会社を辞め、預貯金や手持ちの現金と年金収入だけで生活をすること」という範囲について書くことにします。理由は残念ながら私にはそれしか経験が無いからです。まず最初にリタイヤすると生活はこんなふうに変わるでしょう、という説明をします。genekicycle2012091601.JPG

 サラリーマン現役時代には上の「サラリーマン現役時代の生活サイクル」の図に描いたように、会社から受け取る仕事の対価としての給料があり、その給料で生活するので、また仕事ができるから給料がもらえる。というように仕事、収入、生活が切れない関係となっている。これが現役時代のイメージです。現役時代にはきっと貯蓄が少なく、子育てなどで出費も多く、この方法でなければ生活が成り立たないでしょう。効率よく多額の収入を得るやり方です。

サラリーマン生活からのリタイヤとは( 2 / 2 )

リタイヤ後の生活イメージ

 それに対して、以下の「リタイヤ後の生活イメージ」の図に描いた概念をここではリタイヤ生活ということにします。

retirecycle2012091602.JPG

 この図で表すようにリタイヤ後の生活は仕事や収入のための活動にも関わってはいますが、仕事や収入が無くても生活の歯車は貯蓄と年金で回すことができるという生き方です。また、仕事と収入は別々で仕事から収入を得なくても構いません。仕事はそれが楽しければ無給でもやる。それとは別にネットで稼ぐ。だけど稼いだお金は生活費以外で使うことにする。これがここで言うリタイヤ生活で、私がやっている生活のイメージです。


 リタイヤ生活は「仕事」と「収入」と「生活」を互いに独立させて、たとえ仕事が無くても、収入が無くても、それらに関係なく生活できるようにすることです。ですから生活費は自分の貯蓄と年金だけで賄えることを第一の目標にして、その上で楽しく生活するために仕事をすることや、収入を得てそれで遊ぶことを考えることを次の目標にします。


 このようにリタイヤメント生活のイメージを決めても、実は様々なバリエーションのリタイヤメント生活があります。上述したように貯蓄と年金で静かに暮らすこともできるし、趣味を活かして収入を得ることをめざすのもいいでしょう。会社で仕事は続けるけど、その収入は全て自分のお小遣いにして、生活費に影響なく思う存分遊ぶのもリタイヤ生活のひとつと見てもいいのではないでしょうか。なぜならその仕事はもはや自分や家族の生活のために働いてはいないからです。

大庭夏男
作家:大庭夏男
サラリーマンからリタイヤする手順
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