FX長期運用術(コツコツ編)

3.スワップ金利の長期運用は、円高のときは買い(ロング)、円安のときは売り(ショート)。

FXの大基本です。

「こんなこと知っている」という方はどうぞ読み飛ばしてください。

ある通貨ペア(アメリカドル/円など)で取引をするとき、次の瞬間に価値が上がるのか下がるのか。

それを予測し続けて利益を生み出すのがFXです。

まず円高、円安で考えましょう。

アメリカドル/円の相場は大体1ドル=75円~130円の幅で動きます。

75円のときは円高。

130~150円のときは円安、とみなされます。

「円高」とは円の価値が高いことです(そのままです)。

これは1アメリカドルと比較した場合の話です。

1ドルの価値が75円のときは、1ドルを手に入れるのに75円が必要です(円高)。

しかし1ドルの価値が150円のときは、1ドルを手に入れるのに150円が必要です(円安)。

同じ1ドルでも、手に入れるのに倍の金額が必要になることがあるのです(その逆もしかり)。

FX市場では、次に円高になるのか円安になるのかを予測して、取引をします。

例えばアメリカドル/円が1ドル=100円のとき。

次に円高になると思ったら買います(ロング:英語のLong)

円安になると思ったら売ります(ショート:英語のShort)
ちょっとここで図を入れて説明します。

Yahoo!Japanのアメリカドル/円のチャート(10年分)です。

Yahoo!Japanの「ファイナンス」の外国為替の欄ですぐに見つけることができます。


z.gif

10年のスパンで見てみますと、
120円の円安の状態から80円台にまで落ちているのが、つまり円高になっているのが分かりますね?

このように、徐々に円高になっていくと思ったら売ります

逆に円安になると思ったら買います

FXは、買いの注文か売りの注文を入れるだけ

これが地獄の選択になることもあれば、天国の選択になることもあります。

天国(利益)か地獄(損失)しかありません。
ここまで分かりましたでしょうか?

「FXなんて全然やったことない!」という方を前提に話を進めています。

FX経験者の方はどんどん読み飛ばしてください。

それでは、いよいよスワップ金利の高い通貨ペアの話をしていきます。

先ほどちょっと説明したように、1日保有するだけで7円とか10円の金利がつくようなものの話です。

このように金利の高い通貨には、豪ドル(オーストラリアドル)、南アフリカランド、トルコリラなどがあります。

豪ドルは3%以上、南アフリカランドやトルコリラは5%以上の金利が2012年9月時点で設定されています。

ちなみに日本円の金利は0.1%です。

お分かり頂けますでしょうか?

豪ドルや南アフリカランド、トルコリラは、日本円の実に30倍以上の金利が設定されているのです。

だからこそ、上手にスワップ金利を得られるようにすれば、日本の普通預金に塩漬けする(何もしないでほうっておく)よりも何十倍もの効果があるのです。

ここまで聞くと、すごく美味しい話に聞こえますよね?

それはあなただけではなく、話を理解した人が全員同じことを考えます。


ここでちょっと前の話を思い出してください。

「FXは一般人が負けやすい仕組みになっている」という話です。

スワップ金利の高さが魅力になって、豪ドル・南アフリカランド・トルコリラは人気です(なぜ金利が高いのか、という話を始めますと話が長くなります。ここでは話しません。申し訳ありませんが、別の本やインターネットで調べてみてください!自分で知識を得ることもFXにとって大切な作業です!)。

そうして、暴騰・暴落もけっこう激しいです。

だから、下手に素人がスワップ金利に目がくらんで手を出すと痛い目を見ることも。

「それじゃあどうすればいいの?」というところがポイントです。

一番分かりやすい市場参加の仕方は、過去の歴史を見て超円高・超円安の状態のときに参加するということです。

一例です。
豪ドル/円の通貨ペアの10年分のチャート(Yahoo!Japanさんのチャート)です。

d.gif

だいたい1豪ドル=105円~60円の間で行き来しているのが見て取れると思います。

2008年から2009年にかけての暴落(円高)は、アメリカのサブプライムローン問題を皮切りに発生しました。

豪ドル100円台の買い(ロング)を持ったままこの大暴落に巻き込まれた方は超のつく大損をしたことでしょう。



桜井
作家:FP投資家
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