盗んでやるぜ!

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「そう言うなよ。ここは風間俊之のいとこで小説家の・・・風間、せいじ? だっけ? も住んでるんだろ?」
「せいじじゃない。さ・と・し。風間聖志さん」
「そうそう、風間聖志」

侵入ルートを探りながら話を続ける。

「お前、その小説家のファンなんだろ? 生原稿とか手に入るかも知れないぜ。欲しくないか?」
「・・・欲しくないって言ったら・・・ウソになるけど」
「よし、決まりだな」

意思が一枚岩になったところで、オレは一つだけ開けっぱなしになっている窓を見つけた。
あそこから入ろう。目で司に合図し、オレ達はすばやく、かつ静かに窓から中に入る。
床に降り立つといくつものドアが並んでいた。どうやらここは廊下らしい。
「しっかし・・・」

ドアの列をざっと見回す。

「こんなに部屋があったら、どこにお宝があるかわかんねーな」
「・・・貴重な物がある部屋は、普通の部屋より厳重になってたり、扉のデザインが違ってたりするだろうから、そこを調べればいいんじゃない?」

なるほど。その手があったか!

オレは心の中で手を叩く。

そうと決まれば、さっそく探索だ。

「行くぞ。司」

オレと司は、屋敷の中を歩き始めた。
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藤堂千草
作家:藤堂千草
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