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小川( 4 / 9 )

『最低賃金で働いている40代、50代の人たちの日常を見たことがあるでしょうか?その人たちの背中を見ている30代の人たちの日常を見たことがあるでしょうか?

 

「甘ったれるな!」

「自己責任だ!」

「50社でも、100社でも、面接を受け続けろ!」

「寝ないで勉強しろ!」

「酒や、タバコを止めろ!」

 

そういう人たちがいます。でも、底辺世界の住人たちに、そんな余裕はありません』

小川( 5 / 9 )

『大多数の人たちは病んでいます。大多数の人たちは壊れています。それでも、変えることは出来ません。分かるからです。ギリギリの所で支えあっているモノが崩れた先に、何が待っているのかを知っているからです。

 

最近、マスコミが、生活保護の問題を大きく報じています。最低賃金で働いている人たちと比べると、生活保護受給者は恵まれ過ぎている。と言う話が出ていますが、その話にも、上に君臨している特権者たちの腐った嘘が大量に塗れています。マスコミは、生活保護者たちが得ている収入は、様々な控除なども含めると、350万円から500万円にも達すると報じていますが、実際には、その倍以上の収入を得ています』

小川( 6 / 9 )

『生活保護受給者たちは、人生で最も大切な、時間=命を使わないで収入を得ています。拘束時間、準備、ストレスなどを合わせると、底辺労働者たちの5倍以上も収益性が高い生活を送っているのです。公務員たちが、底辺労働者と同じ単純労働を行った時の収益性も5倍以上です。

 

月に、12,3万円の手取り収入から、交通費が消え、昼食代が消え、年金や、健康保険や、住民税などの税金が引かれます。家賃や、通信費や、その他の生活費を差し引くと、上と戦うための余力は残りません。

 

上に這い上がられては困る人たちが、底辺労働者たちを、余力を持てない範囲で、気力と、体力をギリギリで保てさせながら、働かせる。その先には、数十年間の奴隷生活が待っています』

小川( 7 / 9 )

『壊れるリスクと、いまよりも下に落ちるリスクを背負って、戦うか、奴隷としての道を選ぶか?誰かが隠したとしても、そんな世界が、この社会には、存在しているのです。

 

国は、保障を約束することで、国民たちから多くの権利を奪っています。国民たちは、裁くことも、武装することも出来ません。殺人鬼や、強盗から、身を守るためであっても、拳銃や、ナイフを持つことは許されていないのです。丸腰で、凶悪犯と対峙して、身を守ることが出来る可能性は、限りなくゼロに近い。子供や、女性や、お年寄りたちが、身を守ることが出来る可能性は、殆どのケースでゼロとなります』

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