SSK2 xyzxyz0001/ニート新書

小川ガールズ( 13 / 13 )

「ああ！いま、評論家の山本さんが、女性に、刃物で刺されました！！暴行されています！集団で暴行されています！！！」

アスファルトの上で、干からびて死ぬミミズのように

不自然で、不条理で、エゴに塗れた世界

誰も、選んだという自覚を持っていない

誰も、選ばれたという自覚を持っていない

そんな、ゼロを掛けるような軽い常識の中で

「（悶え、苦しみながら、死ね！）」

「葛西、休憩入っちゃえよ」

「はい」

バイトを始めてから、半年が経った。

最近は、キッチンの仕事だけではなく、ホールの仕事もするようになった。コミュ障で、ひきこもりだった僕が、接客を行っている。

自分でも、信じられない。でも、これは、夢ではない。