【ISIS Selection 04】ウッドストックからワイト島へ

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ISIS Selection 04( 1 / 1 )

もくじ

1. ウッドストック・フェスティヴァルとディラン(アル・アロノヴィッツ)
2. ワイト島あれこれ(アル・アロノヴィッツ)

 今月はオートバイ事故後の隠遁期にスポットを当てましょう。1967〜69年はボブ・ディランのキャリアの中で最も動きが少なく、資料も乏しい時期ですが、ニューヨーク・ポスト紙のジャーナリストで、当時、ボブとは家族ぐるみで親交のあったアル・アロノヴィッツ(1928〜2005)が興味深い文を残しています。アロノヴィッツはニューヨーク・ポスト紙のジャーナリストとして、1964年2月のビートルズのアメリカ初上陸を取材してメンバーと親しくなり、同年8月にはビートルズの宿泊するホテルにボブを連れて行き、両者の歴史的会見の橋渡しをした人物です。その時、彼等が吸引したマリファナを用意したのもアルで、「私がいなかったら、1960年代の音楽はああなってなかったかもしれない」とまで言ってます。
 1970年代に入ると、アロノヴィッツはディランと疎遠になり、麻薬問題を抱え、徐々にジャーナリストとしての仕事も失ない、不遇の晩年時代には、インターネット上に《The Blacklisted Journalist》というウェブサイトを作って、そこに文を書き散らしていました。一見、怪しさ200%のサイトですが、この中には、1960年代に新聞で発表した記事の未編集の元原稿も含まれ、ロックが最も面白かった時代の最も面白いドキュメントの宝庫となっています。
 アルの死後、遺族によってビートルズとボブ・ディランに関する文が『Bob DylanAnd The Beatles: Volume One Of The Best Of The Blacklisted Journalist』というタイトルの書籍として出版された際、これらの記事は「序」の部分を残して殆ど削除され、「続きは本でお読みください」状態になってしまったのですが、現在では残念ながらこの本のほうも絶版状態です。
 「ウッドストック・フェスティヴァルとディラン」「ワイト島あれこれ」には、かつてニューヨーク・ポスト紙等に掲載されたものの他にいくつかのバージョンがあり、最も長くて詳しいものは『The Best Of The Blacklisted Journalist』に収録されているものなのですが、今回紹介するのはISIS誌上で発表された2番目に長いバージョンです。いつか、最長バージョンも他の記事と一緒に紹介出来たらいいですね。

2012年6月
加藤正人




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ロックンロール叢書
作家:アル・アロノヴィッツ
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