契約してちょ~だい

契約してちょ~だい315の有料書籍です。
書籍を購入することで全てのページを読めるようになります。
契約してちょ~だいを購入
「あんたさぁ、さっきから万が一、万が一って言ってるけど、その万が一のために、高い金取るんだろ、それって詐欺じゃねぇ? 二人に一人がガンになるぅ? それってドコ調べなわけ? それとも脅迫?」
 うそぉ~!
 どう言えば分かってもらえるのぉぉ?
 なんだかしゃべればしゃべるほど、誤解を招いてしまっているような気がする。
 室内の暑さに、眩暈さえ覚え、あたしはジャケットを脱いだ。
 薄い黄色のブラウスは汗で身体に張り付いて気持ちが悪い。
「か、掛け捨てじゃないタイプの保険もちゃんとありますっ! それだと十年ごとに  」
「あぁ~、うるせぇ、うるせぇっ!」
 広げたパンフレットを足で踏みつけながら、年配の男があたしの目の前に立ちふさがった。
 その顔は赤らみ、目が据わっている。
「ねぇちゃんさぁ~、せっかく俺たちが酒飲んでるのに勝手に入ってきて、なんなんだよっ!」
 あたしは身の危険を感じて、息を飲んだ。
「あ、あの……す、すみません……でも、保険の契約が取れなくちゃ、あたし、会社をクビになっちゃうんです……」
 一件でもいい、契約が欲しいっ!
 これはあたしの切実な気持ち……。
「それが俺たちに、なんの関係があるって言うんだよっ!」
 男はあたしに顔を近付けて怒鳴った。
「うっ……」
 彼の吐く息は酒臭くって、思わず嘔吐(えず)いてしまった。
 そんなあたしの顎に手を掛けて、男はまじまじとあたしの顔を見た。
「あんたさぁ、よく見たら、可愛い顔してるじゃねぇか」
「え?」
「そうだなぁ、俺たちを気持ちよくしてくれたら、考えてやってもいいかなぁ~」
 男は意味ありげにニヤリと笑った。
 周囲を見渡すと、他の男たちも同じような顔でニヤニヤと笑いながらあたしを見ている。
 なんだか不穏な空気を感じたけど、ここで逃げ帰ってしまえば、あたしはクビ決定っ!
 病気の母と、受験生の弟、家族は路頭に迷ってしまう。
「ど、どうすれば……いいんですか?」
 気持ちよくって、なにをすればいいんだろう?
「じゃあ、とりあえずコレをしゃぶって貰おうかな……」
 ガチャガチャとベルトを緩めると、男はそれを取り出した。
「う、うそ……」
 モジャモジャの黒い毛に埋もれて、小さなそれは先っぽを覗かせている。
 見るのが初めて……なんて言っちゃうバージンじゃないけど、経験値は少ない……。
 高校の時に付き合ってた彼とはキスだけだったし、大学の時に付き合ってた彼とは……実は数回エッチしただけで別れてしまった。
 現在の彼とは……ど~せっ!
 どうせ、どうせ、今ってば、彼氏なしだよぉ~(泣)!
 大学の時の彼と別れてから、ずぅ~っと彼氏なしっ!
 もちろん、フェラチオなんてしたことない。
 そりゃあ、言葉は知ってるし、どういった行為なのかも知ってる。
 だけど……。
「それは……ちょっと……」
 ためらうあたしの口元に、男はそれを手でつまんで押し付けた。
 独特の臭いが鼻腔をくすぐる。
「や、やめて下さい……」
 顔を逸らしたとき、男が言った。
「あんた女なんだからさぁ、それを武器にすりゃあ契約なんてバンバン取れるんじゃねえのか?」
「え……?」
 どこかで聞いたようなセリフ……これって……。
  い~い、まいまい、生命レディーはね、女の武器をフルに活用しなくちゃダメなのよっ!
 あぁ……先輩が言ってた言葉だ……。
 ってことは、これが……。
 うそ……。
 どうしよう……?
「ほれほれっ!」
 男が腰を突出し、ふにゃふにゃとしたそれを、あたしの頬に擦り付けた。
 か、家族のため……。
 そうだよね……。
 あたしはギュッと目をつぶると、恐る恐る口を開いた。
 その瞬間、口腔にそれが入ってきた。
「うえぇ……」
 あまりの不快さに、あたしは吐き気を催して、思わず口から吐き出してしまった。
「なんだぁ~、俺のチンポはしゃぶれねぇってのか?」
 怒気を孕(はら)んだ声。
「だ、大丈夫です……しますからっ!」
 慌てて自らそれを口に含んだ。
 小さなそれに舌を這わせると、ピクリと反応してみるみる大きくなりだした。
契約してちょ~だい315の有料書籍です。
書籍を購入することで全てのページを読めるようになります。
契約してちょ~だいを購入
オリオンブックス
作家:みんと
契約してちょ~だい
0
  • 315円
  • 購入

4 / 16

  • 最初のページ
  • 前のページ
  • 次のページ
  • 最後のページ
  • もくじ
  • 購入
  • 設定

    文字サイズ

    フォント