真紅の舟

  ストレスが溜まらないように自由にセッテッイングされたマイディスク、室内は、心を和らげる音声低めの音楽が常時ラジオみたいに鳴らされていた。
  ある意味 開かれた特別室 特別な能力を持った人、プログラマー達が人に邪魔に成らないように一定距離を保ってデザイン設計された場所にいた。

  休憩時間は、脳を動かすのが好きでクロスワードパズルをしたり、活性に必要な甘い物を食べていた。
  仕事をし始める。
「・・・オマエノ ノウリョクト バクハツシソウナ チカラガホシイ・・・」
「・・・何っ!?・・・」

  靴音を立てて奥の方から英語・クサビ型・色々な文字で書かれた霧状の黒い物体が近付いて来た。
  周りの電器も消えたりした。

  怖くて《スパコンの主》と呼ばれる男は、反対側に逃げた。
  しかし、ふと振り返ると誰も居なく成っていて普段の環境があった。
(そっちじゃないよ、こっちだよ)
  振り返るとオレンジの物体がいた。

  それが消え文字の黒い怪物に顔を殴られた。
  顔ばかり殴り続けられる、オレンジの物体が出てくる、変わらぬ環境になる、電器が消える、周りの仲間は、全く解らない状態か、物体を通り抜けた!?
  あまりの怖さに扉を開けて廊下に走って逃げた。
  怪物は、追っては、来なかった。

  長い!?廊下の中程まで来て息を切らして立ち止まった。
  怪物は、消えていた。
  傷口を触り確認をする。
  怪物は、三十メートル離れた反対側に立っていた。
  徐々に歩き出して、徐々に両手を広げて近付いて行った。
  廊下の至るところで火がつき始める。
  火事状態に成る。
  火災状態になる。
  あまりの熱さに両手で顔をかばった。
  後ろに黒い怪物がいた。
(一緒にあの世に行こうよ)
  《スパコンの主》は、両手で捕らえられ、流れて来た赤いマグマに飲み込まれた。
  全てが元の状態に戻る。

《我らは、収集器や増幅器や種植え、その他 もろもろな恐怖を人間達が解らぬように取り付け、末裔まで落とし入れていく》
  謎の多い世界最大級の建造物ピラミッド、 怖い言い伝えがある《ファラオの呪い!?》を存分に思い知れ・・・・・・。

  インターネット内外の掲示板に《ファラオの呪いを存分に思い知れ・・・・・・》という文章の書き込みが頻繁にされ、警察やマスコミが騒ぎ出し始めるのではと噂されるところまで来ていた。
  異次元でもあり得ない歪みが起こっていた。
  ファラオ多民族とマシーンの融合試作試験の成功した力からだった。

  何で造られているのか、どうして造られているのか、目的は、作られ方は、何処で造られているのか、何者なのか・・・何もかも全てが解らない事ばかりだった。

  大気中から黒い毒!?が漏れ出すように滲み出て来て全てが交わっていく・・・黒い物体が型取り!?され・・・プレス!?され・・・オレンジ色にされ、四方八方に移動されていく。

  薄すぎる2D映像、鮮やか過ぎる物体、神出鬼没のオレンジサーフィン!? 恐怖感レベル0から、いまでは、120%の怪物へと上り詰めていた。

  お金に成るなら、何でもする桜川 歩弥(ふみや) 二十四歳は、インターネット上で若者に人気がある《ファラオ》に関する調査を長期に渡って陰で念入りに調べ、つきとめ、大金を掴もうとしていた。
  ルポライターは、重大情報をつかみ、鼻高々に新聞社に足を運み、部長さんのいる階についた。
  机に歩み寄って行く。

  多くの好敵手がいた。
  縫って近付いて行った。  スルーと床をオレンジボードが近寄り、突然立って一瞬にして桜川を覆いかぶさった。
  一瞬にして白黒に・・・カラーと白黒の境目にいた。

(ヨノナカニハ、オモテニダサナイデオイタ ホウガイイ ネタモアルモンデスヨ!?・・・・・・フフッ)
  突然  殴られてうつ伏せに倒れ、境目から遠ざけられた。
  頭を押さえる。
(ガンバッテ カラーニデタラ タスケテアゲマスヨ!?・・・・・・フフッ)
  切られたのは、頭だけでは、なかった、両アキレス腱も切られていた。

  ルポライターらしいタバコの煙の中に多種多様な解らない文字までが桜川の体を包み込んでいった。
  床からコンピューターや鉄の備品類がわき出てきて体内に入っていった。
  体は、麻酔が掛かっているようで桜川は、もう痛い顔は、していなかった。

  両肘を使ってほふく前進をしていく。
  次第に体には、異常が起こり始めていた。
  ズルズル~、ズルズル~・・・ガンガン、ズルズル~、
「・・・くわ~っ!?・・・」
  口を大きく開けて、顔を上げて、うつ伏せに倒れた。
  体は、煙文字によってミイラ化していて手や腕や上半身は、半分だけ機械化されて亡くなっていた。
  時間が経つ事に腐敗物や機械備品は、散っていった。
  カラーまでの距離六ミリメートルを残して。

  警視庁と一部の刑事や警察関係者が緊急に会議を開き、マスコミにバレないように極秘に早急に行動を起こしていた。
  某現場付近を一斉に立ち入り禁止にテープが張られる。
  付近のいくつかの道に検問が設けられる。

「何なんだ、これは!?・・・」
「中の奴は、何物なんだ!?・・・」
「・・・・・・!?」
  見ている人達は、目を見開いていた、生唾を飲んでいた。
  その見た事もない、異様な、オゾマシイげな物体に。

  アメリカンフットボールを縦にして上下八角形の十六角形の様相で水晶みたいな透明感があり、中にハチが冬虫夏草みたいに成った異様な姿を宙に浮かした状態があらわにしていた。

「うっ!?・・・」
「あっ!?・・・」
「えっ!?・・・」
  みんなが口を揃えて声を出した。
  動かない!?物同士 脳で会話をし始めた。
(オレノイウコトヲ キカナイト チニオチルコトニナル)
  現場にいる全ての人と会話をしていく。

  一番始めに抵抗した者が、見せしめの為に生け贄に成った。
  声や体は、自由に成ったらしかったがは、大きく、凄く苦しがっている様子に見えていた、血管が膨張していく、頭や体、そこらじゅうを痙攣させていく、そして一瞬にして血管が爆破、血が体中を真っ赤に染めた、瞬刹される。
  一人また一人と倒されていった。
  そして残ったものは、冬虫夏草の枝が伸び、脳部が蜃気楼!?にされ、《脳》を交換され、支配されていった。

迷 彩映 (mei saiei・メイ サイエイ)
作家:MONALI PADORA
真紅の舟
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