脳に良い食べ物

健脳食品( 7 / 11 )

しょうが ~ダイエットだけじゃない~

  今、体を温めダイエットにいいということでしょうがが流行っているが、しょうがの機能はそれだけではない。

 

  しょうが抽出物が脳内の炎症を抑えたという研究成果があり、これがうつやアルツハイマー病の症状を和らげることが期待できる。

 

  また、しょうがに含まれるジンゲロールという成分にはアセチルコリン分解酵素の作用を抑える働きがある。アセチルコリンは、アセチルコリン分解酵素によって分解される。脳内のアセチルコリン濃度が低くなるとアルツハイマー病を発症しやすくなることから、ジンゲロールの働きによって脳内のアセチルコリン濃度を高めてやることで、アルツハイマー病の予防が期待できる。

 

  アセチルコリンには、卵の所で書いた記憶などに関わる作用の他に、脳動脈を広げて脳への血液供給を増やす働きもあり、アセチルコリン濃度が高まることによる脳機能の全体的な向上も期待できる。

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柑橘類 ~香り成分が有用~

  柑橘類独特の香りがあるが、その香り成分が人体に有用な働きをすることが明らかになっている。香り成分だが、香りとして機能するだけでなく、食べた場合でも消化管から吸収されて代謝されたものが脳に到達して有用な働きをするようだ。

 

  香り成分の働きは、抗菌作用、抗ウイルス作用、免疫賦活作用、血圧降下作用、抗うつ作用、鎮静作用、神経失調回副作用、神経強壮作用などがある。また、ラットの腹腔に香り成分を注入した実験では、ストレスの体への影響を軽減する働きが認められている。

 

  鼻腔や肺などからも体内に吸収されるため、柑橘類の精油を使ったアロマも効果があるだろう。

 

健脳食品( 9 / 11 )

ウコン ~カレーの茶色は頭にもいい~

  日本人の大好きなカレーだが、カレーに含まれるウコンにも健脳効果がある。ウコンの成分クルクミンだ。飲み過ぎたときにウコン製品を飲むと翌日の調子がいいことがあるが、これはクルクミンに肝臓の機能を助ける働きがあるためだ。

 

  アルツハイマー病患者に見られるアミロイドβという物質の蓄積が、クルクミンを与えることによって軽減されたという報告がある。また、脳梗塞後の脳細胞の再生を促進するかもしれないという報告もされている。

 

  現時点で確実なのは、クルクミンの抗酸化作用による細胞保護作用だ。本書で紹介した他の食品同様、抗酸化作用によって全身の老化を抑える働きがある。

 

  注意したいのは、クルクミンの過剰摂取による副作用が報告されていることだ。肝硬変の方は摂取は控えたほうがいいだろう。


健脳食品( 10 / 11 )

納豆

納豆に含まれるナットウキナーゼには血栓溶解作用がある。血栓は心筋梗塞や脳梗塞の原因になるので、毎日納豆を食べたいところ。他に血栓溶解作用のあるものにミミズのルンブルキナーゼというものがあるが、こちらは高価なうえに、納豆の血栓溶解作用は引けをとらないので納豆の摂取をおすすめする。

ナットウキナーゼの効果は~12時間くらいとされているので、血栓のできやすい早朝に効果が得られるように晩に納豆を食べるのが良い。

特に糖尿病や高脂血症(脂質代謝異常)などの血液がドロドロになっている方におすすめしたい。

また血圧降下作用、血流改善作用もあるようだ。

納豆の形で食べることでイソフラボンやタンパク質も補給できて理想的な食品と言えるが、納豆が苦手だという方にはナットウキナーゼのサプリメントもおすすめだ。

まさお
作家:大前伍長
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