僕は見送っている( 11 / 11 )
年老いた時、死を感じた時、弱くなった時、人は立ち止まり、桜の木に手を伸ばし、見上げる。そして感じる。風を、空気を、土を、水を、太陽を、月を、星を。儚く、憐れで、小さな自分の命を知った時、命は全てと繋がり、命は無常という永遠に返る。
僕は想像している( 1 / 14 )
「最近は、野球をやる子供たちが少なくなったよな。俺が子供の頃は河川敷で毎日のように野球をやったもんだよ」
コロ、コロ、コロ。
そんな話をしていた源さんと僕のところへボールが転がって来た。
僕は想像している( 2 / 14 )
「おっ!話をすれば何とやらだな、よっしゃ一丁俺の強肩を見せて・・・」
ワン!ワン!
そこへ1匹の犬が。
「おっっっ、なんだこのヤロー、あっち行け!こら!」
ワン!ワン!
「うるせ~!バカヤロー!」
ワン!ワン!ワン!
「ハチ、お座り!ハチ!」