僕は電車に乗っている( 7 / 13 )
十月二十二日 晴れ
子猫ちゃんたちにエサをやりに公園へ行く。もう歩く力も残っていない。たった100mの距離を移動するのに、30分以上もかかる。いつものように私の履いているサンダルの音を聞いて駆け寄ってくる子猫ちゃんたちの姿を見ると、嬉しくもあり、寂しくもある。我が人生に悔いは無し、そう思っていたのだが、子猫ちゃんたちの無邪気な姿を見るとこたえる。途中、ベンチに座っている私の姿を見つけた、七平がやってくる。
「後のことは任せてください」
そんな七平の言葉に救われた。