僕は目を覚ました( 5 / 6 )
「出た!源さん名物、たけしの浅草キッドから、マルゼンスキーの思い出話!兄ちゃん、ここから長いから覚悟しとけよ!」
「はっ・・はい・・・」
「お前は黙ってろよ!で、マルゼンスキーのデビュー戦は・・・」
二日続けて、花見をした僕は、次の日、普通に学校に通っていた。
僕は目を覚ました( 6 / 6 )
僕は卒業論文を「ホームレス」問題に決めた。それから半年近く、僕は大学とバイト以外の時間の大半を、源さんたちが暮らしている河川敷で過ごすことになった。
僕は流れている( 1 / 10 )
「俺が学生だったころは、家が貧乏だったから、よく学校を休んでバイトをしたもんだよ。周りにも同じようなやつらがたくさんいてさ。配送の助手なんかやってると、向こうから来る車の助手席に同級生が乗ってたりして、「お前学校さぼるなよ」、「お前こそさぼるなよ」なんて言ってさ」
僕は流れている( 2 / 10 )
「いまは貧乏であることはいけない、なんて風潮があるけど、俺には理解出来ないね。貧乏だっていいじゃない。人間なんだからさ。俺は貧乏だったことに感謝してるよ。金持ちよりもたくさんの経験を積めたし、貧乏が当たり前で、貧乏に慣れてたから、いまはこうして自然体で乞食をやってる」