シンシア -秘宝城-

  上空も陸も本部からの命令で急きょ 見えない敵からの攻撃!?に迎撃体制を取る事になった。
  爆破された二つの階に全てのマトが絞られていく。  鋭い隊員達の目も銃口も空気を切る緊迫感も・・・・・・。
  この日本では、都会では、滅多に見れない恐い光景がテレビに流されていた。

  初夏の都会 高層ビル群の陰が伸びていく。
  真っ赤な太陽が少しずつ少しずつ落ちていく。

  ダダダダッ、ダダダダッと爆破された高層階からヘリに多くの発砲!?があったと無線が入った。
  高過ぎて下からの攻撃が無理な為  急きょ ヘリの数を増やしたり、近くのビルの同階に狙撃班を置いたりしたのだった。

「・・・誰かが出て来たぞ・・・人が一人出て来た。 ナニッ、怪物っ!?・・・あ~っ、飛び下りた~!?・・・」
  この時 上に居た人達は、下を見下ろし、下に居た人達は、上を見上げたのだった。
  ヘリが数機  旋回してビルの陰に入る。

「チキショー暗く成った~、下を映せ~、下だ~下っ、ダメ元で、下を取れ~」  マスコミ関係者のヘリが下降して行く。
  流れで警察機も下降して行く。

  急下降して行く、視聴率を上げる為に急降下していく。
「よし、もう少しだ・・・もう少し・・・・・・ヨシッ、とらえた・・・!? アッ、アアアア~!?・・・・・・何・だ・コリャ~!?・・・ア・アッ・・・ザザザザ~・・・・・・」

「オイッ、何があったんだっ、オイッ・・・オ~イッ・・・!?」
  マスコミ機の通信が途絶え、建物を巻き込んで墜落して炎上した。

「オイッ、何が起こったんだ」
「・・・解りません!?・・・目の前が暗く成って落ちました・・・」

「・・・・・・オイッ、あれから、何か起きたか!?」
「・・・いいえっ、な・に・も!?・・・」
「・・・こちら狙撃班  こちらからも何も動きは、見受けられません・・・」
  何も動きが、ないので先手を打って攻撃型ヘリを また数機飛び立たせたのだった。
  空中で攻撃型包囲網がひかれる。
  地上でも空中に合わせて警察官や自衛隊や特殊部隊等の増員が行われた。
  最後の言葉の「何・だ・コリャ~!?」が気に成っていたのだった。
  できるだけ多くの住民を早急に緊急避難させる措置が出された。

  ニューヨークの大きな液晶掲示板みたいに虫かごを覗く人間みたいにライト ブリッジ ヒルズの外側のガラス面に縦に長細く全体が映し切れない何物!?かの無音の顔が一瞬だけ映し出されたのだった。
  ヘリに乗っている人や地上の人が一瞬!?目を取られたが、疑わしい映像!?が映ったのか、単なる記憶違いによる勘違い!?なのか判断しかねている人が数人いたのも事実だった。

「ぁっ、ああっ、ああああっ、操縦がきかないっ!?」
  ヘリが旋回していく。
  みな同じ方に向かっていく・・・・・・!?
  ビルの陰に入り、目が暗闇に直ぐに対応出来なくなった。
「・・・・・・ア・ソ・ビ・マ・ショウ・ヨ!?・・・・・・」
  聞き慣れない途切れ途切れの低い声がみんなに聞こえた。
「イイヨネッ!?」
  今度は、女性のような子供のような高い声で早口で聞こえたのだった。
  気持ち的に印象が悪かった。
  そして、みんなが、これから何か悪い事が始まると感じてしまっていた。

  キキキキ~、回転翼ハブに無理が掛かっている音がした。
  機体に登場している皆が見てしまっていた・・・回転翼が止まっている!?
  パタパタパタ、ドンドンズポッ、バリーン、悪夢が現実で急襲した瞬間だった。

  変な高い音に大勢の人が遥か上空を見ていた。
  小さく見えるヘリの尾翼があった。
  かすかに見えるホバリングしているヘリに対し、尾翼辺りがあり得ない方向に曲がっていく。
「オ・オ・オ・オ・・・・!?」

  上空から何かが落ちて来た。
  危険を感じとって下では、人が逃げていた。
  あっという間に地面に衝突し、飛散した。
  無残過ぎて何が落ちて来たか解らなかったが、地は、ヘドロみたいに成っていた。 人間!?もいるように見えていた。
「上空で何が起きているんだ・・・・・・!?」
  誰もが、そう思いつつあった。

迷 彩映 (mei saiei・メイ サイエイ)
作家:MONALI PADORA
シンシア -秘宝城-
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