嘘ばかりの脳卒中リハビリ その実態を斬る! 第1巻(完結)

記事1~50( 49 / 50 )

記事49 片麻痺のお客様にみられる全身の筋異常所見

こんばんは。

ちょっとゆっくりと入浴してきました。

リラックスできますよね。

でもって身体も温まり、筋肉がほぐれる。

これって、運動の前の状態と一緒ですよね。

それからストレッチや軽いトレーニング、さらには

かなり負荷をかけて運動できるようにしていくことが基本ですよね。

???

最初からなに言ってるのってね(笑)。

片麻痺になると、当然随意性が低下し、筋力も体力も低下します。

すると、第三者が他動的にかなりしっかりとストレッチ

言い換えれば関節可動域の練習をしない限り

人の筋肉ってそんなには伸ばせないですよ。

つまり、片麻痺の人で、第三者によって、全身の筋肉を

目いっぱいストレッチしていない限り

どうしても筋の短縮という現象が生じるのです。

そして、随意性が低い状態ですと

当然、健康なときと比べ、筋を絶えず使うこともなくなり

そのことによって、代謝が落ちますよね。するとなまったような

はれぼったいような、いろいろな症状として現れるように

なるのです。

さらにそれらが悪循環を招きます。

さきほど投稿したように、同時収縮によって

全身的に関節拘縮も起こりやすくなり

さらに筋肉、関節周囲の軟部組織の短縮を認めるようになります。

こうなると性質が悪く

いわゆる不可逆的な変化が相当大きくなります。

???

???

まとめますと

片麻痺の人の身体って麻痺側の筋肉には

不活動状態により、短縮、場合によっては萎縮、さらに代謝

(乳酸とかね)、もっといえばエネルギー効率なんてのも低下し

こわばり、柔軟性の低下、筋の温度低下なども生じます。

さらに非麻痺側にも麻痺側の影響を受けることは説明するまでも

ありません。

特に骨盤から下肢にかけては、左右の筋の引っ張り合いがあります

ですから、股関節が外転しにくいとかね、ハムストリングスの

短縮が両側に出るなんて現象が簡単に起こります。

まして、非麻痺側には、健康時に比べ明らかに

過剰な努力を要していますので、過緊張や過敏な状態にある

そして、やはり乳酸の蓄積など、疲労も大きいといえるのです。

私は、お客様に対応する場合には

特に下肢は両側に対して同じだけのアプローチを持ち込みます。

上肢は麻痺側だけのこともあるんですけど

下肢はかならず、麻痺にかかわらず両側を対応します。

???

???

話を運動とかスポーツに変えますね。

片麻痺の人の身体には、特に筋肉には

前段のような状態があるのはすでにご理解いただいていると思います。

では、リハビリをする前には何をしなければいけないのでしょうか?

当然ですけど、筋の状態をできるだけ

運動に対応できるようにすべきです。

では、実際の現場ではどのようにしているのでしょうか?

多くの場合は、十分にほぐすことが必要であり

そのことにより、ストレッチを行う。

さらに徐々に動かすようにしていきますよね。

これって、スポーツの世界と何ら変わりありません。

でも、、、

麻痺側にだけ対応するのはおかしいです。

いえいえ、非麻痺側にはたしかに

病的な症状はないとしてよいですけどね

それではダメなんです。

片麻痺の場合は、全身状態を

まずもって、病前の筋肉の状態に近づける必要があるのです。

これに尽きるのです。

温熱などであたためるのは、確かに痛みの緩和などに

つながりますけどね、筋肉って、徐々にほぐして伸ばすようにする

これを行うことにより、良い軟らかい筋肉ができてきます。

で、これを全身的に調整する。全身を調整してから

麻痺側の対応にも回ること、こういう手順で行うことが

非常に重要なんですね。

それで、まとめですけど

こういうことは別に医学的な知識はほとんど必要ありません。

無理に動かしてはいけないんですけどね

最初は軽くでも、徐々に動かせる範囲で他動的に

ストレッチできるようになること

こういうことは、誰にでもできることなんです。

だからね、片麻痺の人にはあきらめてほしくないんですよ。

リハビリっていう特別なものではなく

日常的にいろいろ気をつけることと同時に

習慣的な筋の調整を行えることで

かなりの改善を認めることができると私は信じています。

では、近々、リハビリ治療の基本についても投稿します。

いつも、お読みいただいている方には

大変感謝申し上げます。ありがとうございます。

記事1~50( 50 / 50 )

記事50 片麻痺攻略の格言みたいなものはいかがでしょうか?

(これはリメイク記事です)

こんばんは。

今しがた、可愛い学生と電話しておりました(笑)。

まだ実習中なんですけどね

片麻痺の歩行が理解できにくいようです。

そりゃ、作業療法の学生にはかなり厳しい課題ですよね。

見たこともないお客様の情報ですから

一般的な知識でしか説明できませんでしたけどね。

さて、片麻痺についての新カテゴリーとして

真実に近づく格言

というものを今後投稿します。

せっかくですからいくつか紹介しておきましょう。


答えは意外なところにある!

(これは全身をみなさいよってことですね)

手を良くしたければ、足元を攻めよ!

(下肢への荷重などの要素が重要っていうことですね)

ステージにも法則がある!

(たとえば上肢と下肢のステージが2段階以上違うときには

ほかの症状も疑っていきなさいということです)

姿勢の歪みは本当は左右逆!

(一見すると身体が麻痺側は引けているけれど、ちょっと矯正すると

実は違うことに気づきます)

装具に頼るな、杖に頼るな!

(評価でも治療でも、何もない状態でとにかく確認するように

しましょうね)

可逆的・不可逆的のみきわめ

(廃用症候群は2つに分けられるのです。どちらに対応するかで

お客様の今後に大きく影響します)

尖足は誰にでも起こるもの

(片麻痺として尖足をみるのはよしましょう)

亜脱臼は寝ていて起こる

(読んで字のごとくです)

などなど、、、

今後、片麻痺の格言またはショートコラムで投稿予定とします。


また、片麻痺の公式というものも今後予定しています。

たとえば

マンウエルニッケ姿勢=上肢(屈筋群の収縮-伸筋群の収縮)+

           下肢(伸筋群の収縮-屈筋群の収縮)


見かけ上の片麻痺症状 - 一次的症状 = 廃用症候群 + α

下肢ステージ - 上肢ステージ ≦ 2

とかね

結構、こうやっていくと片麻痺症状を簡単に理解できるんですよ。

すべて眉唾物の情報かもしれませんけどね

ま、話のタネに読んでみるのもどうでしょうかね。

では。

記事51~100( 1 / 50 )

記事51 あなたの関節可動域訓練って間違っていませんか?(予告編)

おはようございます。

出勤前の時間ですが一つ投稿します。

いわゆる関節可動域訓練ですが

片麻痺の人の場合には

筋の緊張状態という比較的、感触がはっきりしている状況が

ありますよね。

で、通常は体幹とか肩・股関節などの近位の大関節から

対応するようになっていると思いますが、

私はどちらかというと、遠位から対応するようにしています。

???

理由は夜にでも投稿しますけどね、

さらにカウンターアクション(自称)なるテクニックを用います。

あなたも、これを学べばROMの対応がさらにステップアップすると

思います。では、お楽しみに。

記事51~100( 2 / 50 )

記事52 関節可動域訓練はとにかく遠位から実施するべし!

こんばんは。

最近、いろいろと巾を広げて投稿していますので

ときどき、何を書けばいいのかわからなくなっちゃいます(笑)。

ま、今朝、ROMについて書きましたので

続きを書いておきましょう。

よくある話ですが

通常のROMって、大きな関節から行うのが常套手段です。

でも、これでは、遠位の関節の拘縮が進んでしまう可能性が

明らかに高くなってしまいます。

???

???

小さい関節にもかなりの長い筋肉が作用しているのですから

本来は、小さい関節を何とか拘縮を起こさないように

していくことが重要なんですね。

大きな関節は確かに筋肉の力も大きいんですけど

比較的、関節可動域って保たれやすいんです。

そのために、大きな関節から動かすのが一見よさそうに

見えてしまうんですね。

でも、片麻痺は近位から痙性という状態が出現してきます。

、、、ほんとは違うんですが、、、便宜的に説明しておきます。

したがって、とにかく近位から対応するようになっています。

これがかなり高じてきますとね

実際に近位を動かすにも相当の抵抗が出現して

ひどくなると緊張性の痛みを助長したり

関節を痛めることにもなりかねません。

、、、

、、、

違う角度から話を進めます。

テノデーシスアクションというものがありますよね。

手関節を背屈すると、手指は自動的に屈曲し

逆に掌屈すると、手指は伸展します。

これは手外筋の筋腱の物理的な現象によっておこるわけですね。


つまり、もしマンウエルニッケ姿勢で

上肢が屈曲しているとしますよね

それで脇もがちがちになっている人

その肩関節を何とか動かしたい、というときに

もしそのまま肩を動かすとこれは危険な状態といえます。

あなたが身体が硬いような朝起きたばかりの状態で

いきなり他人から強引にストレッチされたらどうでしょうか?

おそらくは通常よりも痛みが強く感じるはずです。

すなわち、硬いものを無理に伸ばすのは危険ということなんです。

、、、

、、、

遠位の手指をテノデーシスを利用してゆるめることは

比較的容易に行えます。

ですから、テノデーシスを利用しての手指をストレッチする

手関節は屈曲位ですけどさらに屈曲すればいいのです。

すると手指が自動的に緩んで伸展しやすくなります。

そこで、手外筋をストレッチするとどうなりますか?

次は手関節が緩むことになります。

もちろん手指は屈曲に戻ってもいいのです。

問題は手関節をテノデーシスを使って緩めるようにする

すなわち肘をさらに屈曲させるようにする。

便宜的にいっていますけど

上肢全体を同時に屈曲を強めるとそれで上肢全体が

テノデーシスにはなっているんですけどね。

でも段階的に行うには、上記のような手順を踏むのがセオリーです。

手首が背屈しやすくなったら、前腕屈筋群をストレッチする。

次は肘がゆるんでくるはずです。

そして上腕二頭筋をストレッチするとどうなるでしょうか

上腕二頭筋は肩についています。

ですから、いろいろ書きましたけれど

それぞれの部位の筋が緩めば自動的に肩まで動きやすくなるのです。

???

わからなくてもいいです。

大抵の硬い人でも、上記のような手順を踏めば

たとえわずかでも

肩や脇の緩みが出てくるはずです。

ちょっとでも良くならなければ、その先はありません。

決してあきらめることなく、少しずつでも

誰にでもできるテクニックです。

無理に伸ばすなんて考えることはないのです。

ま、知っている人も多いとは思うんですけどね

片麻痺だけでなく、結構使えるのでお試しくださいね。

格言 ROMはとにかく遠位から実施するべし! では。

M-CCアドバイザー 寅 加太夫
嘘ばかりの脳卒中リハビリ その実態を斬る! 第1巻(完結)
6
  • 300円
  • 購入