嘘ばかりの脳卒中リハビリ その実態を斬る! 第1巻(完結)

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記事22 亜脱臼 前回の検定の回答編

こんばんは。

前回、下記のようなミニ検定を投稿しましたが

おわかりでしたでしょうか?

では、

前回の本文をそのまま再度乗せますけど

答えをその下に書いておきますね。

 

ミニ検定です。

問い1

亜脱臼はいつ起きるか

1.抗重力姿勢(座位、立位)をとることが多くなると生じる。

2.歩行練習がはじまるとさらに起きやすい。

3.急性期のベッド上にてすでに生じている。

4.時期は全く人によって異なる。


問い2

亜脱臼はどのようにして起きるか?

1.関節周囲の筋力が働かないために靭帯が全体に引き伸ばされる

2.麻痺により上肢全体がぐらぐらするように動かされるために

  徐々に靭帯が緩んでくる。

3.関節のある一部の靭帯が伸ばされることにより、徐々に進行し

  ていく。

4.もともと靭帯がゆるい人に多く見られる現象として説明できる


それぞれ、正解は一つです。

 

回答です。

問い1  3

問い2  3

解説 亜脱臼は、急性期に麻痺側の肩関節が伸展位にあることに

着目してください。ベッド上で伸展位にあるとは思えないですよね

しかし、実際には肩は軽度伸展位にあることが多いのです。

このことにより、肩関節の前面に関節面を開く力が生じます。

よく、考えてほしいのは

関節の周りにある靭帯の強度のことです。

仮に、抗重力位である場合には、肩関節をとりまく靭帯が全体的に

伸ばされるということが考えられますけど

腕の重さで靭帯が伸ばされる前に、肩がとにかく下に下がって

しまうだけで、それ以上靭帯の強度を超えて関節面が開くと

いうことは考えにくい現象です。

つまり、私達が日常で、腕をだらんとしたまま過ごしても

そんなに簡単に亜脱臼の状態にならないことと一緒です。

しかし、実際に亜脱臼が生じるということは

普段、伸びることのない靭帯、それも肩関節周囲にとりまく

靭帯が、一度に伸びるというよりも

どこかが基点になり、それがさらに周囲にひろがっていく

ちょうど、衣類のほつれが徐々に周囲に広がっていくように

靭帯が伸びていき、それがさらに関節周辺をとりまくようになる

という説明をすれば、理解しやすくなるのです。

したがって、亜脱臼は急性期のベッド上での

肩関節、腕のポジショニングによってかなりの割合で

未然に予防できる(完全とはいえませんけれど)ものと

考えられます。これが私の回答です。では。 

 

 

 

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記事23 非麻痺側の負担を理解することが必要

まだまだ、このブログも知名度もなくてね

書いていることは相当真実を語っているつもりなんですが

ま、気長にかいていきましょう。

今日は、そろそろ皆さんの興味のある本題に入ってみましょう。

実際に

片麻痺ってどうやれば一番効率がよくリハビリできるのか

ということです。

ボバース法とかね、そういうことではなくて

灯台元暗しっていうじゃないですか

皆さんの盲点に入っているところで

答えがあると思ってください。

よろしいですか?

、、、

、、、

、、、

答えは健側(非麻痺側)にあります。

なぜならば、皆さんがもし片麻痺を意識してみてくださいね。

身体を動かすには非麻痺側を過剰に努力しなければ

それでも、健康なときと比べて、はるかに大変なことは

容易に想像できると思います。

???

???

これって、連合反応の元凶ですよね。

つまり、片麻痺ということは、麻痺があるために過剰に非麻痺側に

負担をかけるという状態と言い換えてよいのです。

そして、それが、逆に麻痺側に連合反応を強化し、

麻痺回復曲線という、袋小路から抜けられない状態を作る

最大の原因となっているのです。

、、、

、、、

で、私のリハビリの考え方は

いかに非麻痺側の負担を軽減させるかということに

主眼を置いています。

いえいえ、麻痺側のことを考えていないわけではありません。

非麻痺側の疲労を抜いてあげなければ始まらないということなんです。

特に下肢ですね。

私は、治療する順番を決めています。

まず麻痺側の下肢、ついで非麻痺側の下肢

それから麻痺側の上肢、それから必要であれば非麻痺側の上肢

というようにです。

特に下肢については、できるだけ、左右の状態が均等になることを

意識して対応しています。

これだけでも、動作全般の円滑さが増します。

たとえばベッドでの起き上がりですけどね

私は動作練習をしないのが主義です。

いえいえ、しっかりと両下肢をリラクゼーションするとね

それだけで、起き上がりがラクにできるようになるのです。

悪いですけれど、人の身体ってそういうように出来ているんですね。

というように、今日はさわりだけですけれど

通常は無視されるところの非麻痺側への対応

あるいは全身をしっかりとみるという対応ができますと

片麻痺というのは、案外、簡単に症状が改善していくことが

経験で申し訳ありませんけれど(24年経験していますけど)

みられるのです。

徐々にそういう話題を多く触れていきますけどね

これからも興味ある人はお読みください。

また、いろいろな人に教えていただければ幸いに思います。では。

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記事24 片麻痺とマーフィーの法則について

こんばんは。

突然ですが、マーフィーの法則は皆さん承知ですよね?

片麻痺に限らず、リハビリの世界でもマーフィーの法則は

成立すると私は思っています。

???

つまり、リハビリ実施側が、お客様の症状の回復が

ある程度で限界の状態であると思った瞬間に

本来は回復する可能性があっても、それは実施側が限界であると

設定したところで、回復は止まってしまうということです。

???

だって、あるところまでは回復したとしても、それ以上の

対応をしなくなってしまいますよね。

ですから、私はお客様の回復の可能性については、

どこまでも良くなっていくと仮定し、

対応を進めるようにしています。

特にリハビリ、それも片麻痺の世界では

発症からの経過とブルンストロームステージの回復段階に

着目して、かなりの場合、リハビリ治療が半年くらいで

打ち止めにされてしまうことが多いです。実際に、厚生労働省でも

そのような対応をしばらく続けましたよね。

それが、その後も回復できる状態にある人のことなど

某国営放送でも取り上げていましたよね。

発病からの期間などについてさらに知りたい人は

どうぞ、ブルンストロームステージで

ヤフーさんから検索をかけてみてください。

いえいえ、私のブログもトップページで4本入っていますけど

さらに調べると、学界で発表されたような内容の研究が報告されて

います。


でね。結局のところ、そんなデータをもとに対応しても

実際に治療実施側が回復予後を設定してしまえば

それ以上の回復は得られないということになるのです。

研究としては成立しますが、それでは片麻痺の人には

納得がいきませんよね。だってね、データにお客様をあてはめて

それでいいのでしょうか?

ということで、

いくらいい治療をしようが、最終的にはどこかで頭打ちの回復と

いうことを意識して対応を続けることは本末転倒ということになります。

ですから、最初から回復予後については設定することなく

出来る限り基本的な対応を続けてみることが必要になると思うのです。

前回にも書きましたけどね、全身的な対応を実施することが基本であり

さらに、全身の筋緊張を正常化させるということだけでも

お客様の回復には良い影響が大きいと感じています。

続きは、また後日に投稿します。お楽しみに。

そうそう、マーフィーの法則について、

続きを読む に事例を一つ載せておきますね。では。

 

たとえば、高級な絨毯の上にテーブルがあり

その上にお皿とトースター、パンとバターがあったとします。

パンにはたっぷりと片面にバターが塗ってあります。

もし、そのパンが絨毯の上に落ちたとします。

すると、パンのバターを塗った面が

絨毯に触れてしまう確率は

絨毯が高級になればなるほど

高くなっていくということです。

???

起こってはいけないよね、と思うことが

実際に起こってしまうという事実です。

これはたとえば教習所のことでもいえます。

相性の悪い教官がいたとします。

あたりたくないよねって思うと

確率を越して、その教官が自動車の教習に一緒になる、、、

よくありますよね。

こういうことをマーフィーの法則といいます。

だから、良くなっていくと思えば

実際にことは良く進んでいくということを

いうわけです。では。今日はここまでにしましょう。

 

 

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記事25 ブルンストロームステージの考え方なんていらない!

久々に投稿します。

何度もチェックしていた人には申し訳ございません。

他所でもブログ書いているんですけど

ブルンストロームステージで検索をしてくれる人が

非常に多く、かなり戸惑っています。

もちろん、承知で書いてはいるんですけどね。

あまりにも、ブルンストロームステージの間違った解釈を

されている人が多いのにあらためて気づかされることで

きついものを感じます。

さて、それはおいておきますけど

上田先生もそうなんですけど

ブルンストロームステージについては、申し訳ありませんが

脳の機能解剖とか局在診断とか

そういうことでも科学されていない分野です。

ただ、漠然と脳のある部位(特に運動野)の損傷ダメージによって

ある程度の回復予後をできるだけの話であり

実際に、ブルンストロームステージでどの程度の回復が

得られるのかという、そういう予想には、ステージが1とか2の

状態の予想はできるかも知れませんが、それ以上の精度の高い

予後予測は不可能なんですね。

いえいえ、全否定しているつもりはありません。

しかし、純粋に関節運動制限(拘縮)という生活不活発状態が

生じてしまうことが相当の割合で起きる以上は

拘縮を生じさせないようにさせないことを前提に

統計的な処理をしなおさないと、

ステージの評価や治療には、最近はもううんざりしています。

だってね。発病からの経過なんてほとんど関係ないですから、、、

実際に私のところにきている人なんてね

最初、支柱つき短下肢装具つけて四点杖で何とか歩けていた人が

それも3ヶ月前ですけど

今は、杖なし独歩の(装具もはずして)練習ができるように

なったんですからね。

はっきりいって、ブルンストロームステージは単なる

人の上肢や下肢の見かけ上の症状を統計的に処理しただけで

純粋な回復の状況については言及していないのです。

ですから、それを評価しても意味ないですしね

それにしばられて治療をするということも

教科書にはそういうふうに記述されているかも知れませんが

あれは、あくまでも関節運動制限(拘縮)のない状態で

対応ができる人のことを仮定して説明してあるだけで

そんなことを書くのであれば

実際に、急性期からのお客様に対するリハビリ対応と

その経過を克明に記したほうが、はるかに説得力があると

私は思っています。

ま、他の記事も読んでみてくださいね。

ブルンストロームステージで人を判断してはなりません。

そんなことをしているから、人をフィルターをつけて

見るような医療職がどんどん増えていってしまうのです。

これでは、お客様はたまったものではありませんよね。

ということで、皆さんもよく考えていただきたいと感じています。

M-CCアドバイザー 寅 加太夫
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