算命学余話 #G98

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算命学余話 #G98 (page 1)

 私は芸能界に疎いのですが、それは実際に会ったことも話したこともなく、この先も自分の人生と接点がないであろう見ず知らずの芸能人に関心が湧かないからです。何より彼らの人となりは電波を介してしか知らず、その内面を表しているはずの言葉も誰かが書いた台本を読み上げているだけかもしれず、要するに営業用に作られた演技を眺めさせられているだけでは内面が伺い知れないので、人間として興味が持てないのです。
 一方、リアルで接する身近な相手はイヤでも中身が見えますし、作家などはその作品に内面世界が色濃く映し出されますから、そうした中身に共感したり強い好感を覚えたりすれば、興味を持ってあれこれ調べてもっと知ろうとしたり、対話の機会を増やしたりします。そうやって生きて来たら友達は随分少なくなりましたが、自分としては、中身を知らない、或いは知ってみたらつまらなかった相手に対してはどうしたって冷淡な態度になってしまうのだから、礼儀を保つ意味でも彼らとは距離を、ソーシャル・ディスタンスの何倍もの距離を取って生きることは、正解だと思っています。皆さんはどうですか。「友達百人できるかな」の歌詞に同調しますか? 私はしませんね。

 そんな芸能界音痴の私に、知人から「昨今話題のダブル不倫女優の内面は宿命的にあり得るのか」と質問が来ました。不倫報道があった後に、女優の夫が家庭内の妻の様子を赤裸々に語ったインタビュー映像を、偶然私も見ていたので、「ああ、あれか」と珍しく聞き返さずに済みました。
 当該不倫女優の出演作品はひとつも知らないのですが、浮気や精神不安の傾向がある人物であることは以前の報道で聞いてはいました。尤もそれらは上述の客寄せ営業の範囲内かもしれず、あまり鵜呑みにはしていませんでした。しかし今回の夫の赤裸々告白はリアルに響き、かなり信憑性が高いとは感じました。知人もそう思ったらしく、「宿命にそういう要素は見つかるものなのか」と尋ねて来たわけです。

 具体的には、「家庭内で落ち着いている時は化粧もしないで家事に没頭するほどの良妻賢母ぶりなのに、何かのきっかけで急に厚化粧して浮気を始める」というくだりです。こんな真逆な人格が一人の人間の中に併存するものなのか。それは二重人格とか多重人格とかいう病名のつく症状なのか。もし宿命に書かれているならば、改善はできるのか。こういった質問でした。なるほど、算命学的にということなら私も興味があります。
 というわけで、この夫の証言を一応の真実と見做した上で、この女優の抱える「真逆の二つの顔」について鑑定してみました。今回はその鑑定実例から、算命学の云うところの「春水(しゅんすい)」について考えてみます。
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