算命学余話 #G86

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算命学余話 #G86 (page 1)

 前回の余話#G85では冬月生まれ辛金の守護神を解説し、辛金の守護神を完結しました。今回は、最近亡くなった著名人がちょうど冬月生まれの辛金だったので、その宿命を例題として鑑定実践を試みます。

 今回取り上げるのは、「経営の神様」とあだ名された稲盛和夫氏です。経営にも財界にも関心のない私がこの人物を取り上げるのは意外と思われるかもしれませんが、実は昔の職場で関わりがあって、知らぬ名前ではありませんでした。と言っても本人に会ったことはないですし、稲盛氏が主宰する「盛和塾」の会員の指示で塾会の案内をしたり、書籍を手配したりといった作業に携わっただけです。その流れで、上司に当たるその会員に勧められて稲盛氏の著書を読み差してはみたのですが、数ページでリタイアしました。ドストエフスキーの愛読者の脳みそには到底入って来ない内容だったからです。そもそも存命中の人間が、自分の顔写真を表紙にして出版する本というものを、私は読みません。そんな著者は俗物に決まっているからです。文学とは一番遠いビジネス書なら当然です。
 しかし本を勧めた上司は稲盛氏の大ファンだったので、私の未読に立腹し、ロシア文学だけはやたらと読んでいる私を「普段から読書をしない人」だと決めつけたようでした。こうしたわけで、私は上司の俗物ぶりの先に稲盛氏をつなげ、会ったこともない稲盛氏に対しても肯定的な印象が持てなかったのですが、そうした私的な感情から離れて、稲盛氏が経営者たちにかくも大人気なのはどういう理由からなのか、本人が亡くなったこの機会に宿命を見てみようという気になりました。そして納得しました。「そういうわけか」。

 前回述べたように、故人の生前の業績や一般的な評価は、必ずしも宿命に合致するものではありません。それは、業績や公的な評価はあくまでその人の表向きの姿であって、その下にある内面や私的な顔ほど表に出ず、宿命はこうした水面下にあるものを汲み取るものだからです。
 結論から言って、今回取り上げた稲盛氏の宿命には、その業績や「経営の神様」と呼ばれるほどの功績、実力といったものははっきりとは見えません。しかしJALをはじめ大企業の再建に寄与した経営理念や哲学といったものの実相はざっくり見られますし、更に盛和塾の塾員たちから「神様」と呼ばれるほどの崇拝を受けた由縁に至っては、はっきりと見て取れます。勿論、一般には知られていないであろう稲盛氏の内面についての情報は更に豊富ですが、これの真偽は検証のしようがありません。
 今回の鑑定実践では、故人の業績や履歴から離れて、この宿命を持って生まれたなら誰しもこういう傾向になる、という話を中心に、前回余話のおさらいとして守護神法の使い方を加えて解説してみます。
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