算命学余話 #G82

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算命学余話 #G82 (page 1)

 前回の余話は、五行と健康の結びつきについて述べました。現代病の特徴は「〇〇しっぱなし」が原因で、立ちっぱなしや座りっぱなし、長時間の画面凝視やゲームのしすぎは元より、過度な飲酒やサプリメントを含む薬物の濫用、偏った食生活、実りのない性生活、空疎な会話や独りよがりな発言・書込み、見て見ぬふりのしっぱなし、愚痴の言いっぱなし、職場依存、家族依存、有名人依存、ギャンブル依存等々、要するに一方向にばかり人生が集約されて、それ以外が疎かになっている日常の積み重ねが、様々な心身の不具合となって病気に結実しているわけですが、こうしたメカニズムは算命学が完成した数千年前には既に人類は知っていました。
 だから我々が「現代病」と称する病はちっとも現代的ではない。人類は、数千年経ってもさして変化してはいない。そういう前提で物事を考えた方が、現代を生きる我々の生活の諸問題の解決策は早く見つかりそうです。その手立ては先人の知恵であり、算命学はその一部です。

 さて、つい先日、安倍晋三元首相が銃撃されて亡くなりました。原因は、犯人の母親が多額の寄付で破産するに至った宗教団体への怨恨でした。信者でもない安倍元首相が標的となったのはとばっちりというか言い掛かりで、その的外れな襲撃に占い師たる私は、「どうせやるなら教団のトップをやれ。こういうトンチンカンをする犯人は、陽占人体図頭部が空っぽの、右手(攻撃本能)と下半身(伝達本能)肥大の宿命消化に違いない」とバッサリ思ったものです。
 ところが、宗教団体が旧統一教会だと公表されるや、考えが変わってきました。統一教会というのは、今どきの若者は初耳かもしれませんが、私が子供の頃に悪名を馳せた霊感商法の大御所で、当時のメディアがこぞって取り上げていたので、その後聞かなくなったのは摘発されたか規制されたかして活動が下火になったからだと勝手に解釈していました。しかし実際はそうでなかったことが、今回の事件で明らかになったのです。

 統一教会の名前が聞こえなくなったのは、名前を変えたせいもありますが、何より90年代にオウム真理教がもっと凶悪な事件を起こしたせいで、警察や世間の目がそちらへ逸れてしまったからだったのです。つまり活動は依然として続いており、被害者は減ってはいなかったし、日本の国政を担う政治家との関係も続いていた。そういう事情も、今回の事件によって改めて再認識されました。
 そう考えると、銃撃事件の犯人の功績は大きいと言わざるを得ません。そしてその犠牲になった「犬死に」の安倍元首相も、決して無駄な死に方をしたわけではない。そのような考えを今は持っています。この事件をきっかけに、政治家と宗教団体とのおかしな関係が糾弾される方向へ世論が向かえばいいと思いますし、本来は人の福祉に寄与すべき宗教団体が、人の不幸に加担している行為や仕組みを厳しく取り締まる法律を作る方向へ向かえばいいと思います。世界がより良くなるきっかけになるのなら、被害者の死も加害者の人生も無駄ではなくなります。もしかしたら両名の宿命は、そのような消化方法で落着する種類の命式だったのかもしれません。算命学ではそう考えます。

 今回の余話は、この事件ではなく、別の事件について考察します。それは、今年四月に起きた遊覧船の事故です。以前の余話やブログ記事でも書きましたが、算命学では、複数の人が同時に亡くなる大型の事故というものは、単に運が悪かったのではなく、各人がそれぞれ「その日」に死亡するだけの理由を抱えていて、そうした人々が寄り集まることによって発生すると考えています。つまり、事故が人々を巻き込むのではなく、人々が事故を呼び込むのだということです。
 今回の事故の犠牲者は26人ですが、彼らの宿命については言及しません。しかし宿命を見なくても、算命学の技術を知らなくても、見える現実があります。冒頭の健康の話のように、陰陽五行を知らなくても、我々現代人が自分たちの病の原因を実生活の積み重ねから認識できるのと同じく、事故の原因も各人の背景を見れば、余人の納得いく原因が伺い知れる。今回はそういう点についてお話します。
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