算命学余話 #G55

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算命学余話 #G55 (page 1)

 前回の余話では、陰陽理論に立脚した女性原理や女性が得意とする能力について述べました。それは、男性が得意とする開拓・拡張ではなく、継続・維持する能力なのですが、これは前者の男性原理に比べて、見た目は地味です。しかし、なくてはならないものです。その具体例が最近ニュースになったので、二点挙げてみます。

 一点目は、今年のノーベル物理学賞を受賞した真鍋淑郎氏です。ノーベル賞を受賞すると突如としてマスコミが押しかけ、その家庭生活まで暴露されてしまう無作法な世の中に対する批判はさて置き、そのマスコミの取材によって真鍋夫人のインタビュー映像が茶の間に流れました。米国暮らしが長いせいか堂々とした、日本人的な謙虚さの感じられない陽気な女性で、「夫が研究に没頭できたのは自分のお蔭だ」と断言していたのが印象的でした。研究以外の全ての生活を自分が支えてやったので夫は研究だけに集中できた、というわけです。
 前回の余話に繋げるなら、この夫婦の男性能力と女性能力は完全に噛み合っていました。夫が気象学の新地を開拓・拡張し、妻が夫の衣食住その他生活全般を維持・管理する。妻が生活を維持するから、夫は更に開拓活動を続けられる。男女の共同作業は、どちらが先でも後でもないのです。それは陰陽にどちらが先も後もないのと同じです。功績はどちらも等しい。しかし世間が注目するのは、やはりノーベル賞を獲った夫の方です。妻が注目されることはない。なぜなら維持・管理の作業は地味だからです。地味ではありますが、欠くことのできない作業です。夫はそれが判っていて、妻に感謝してきたのでしょう。だから夫婦関係は良好に維持され、夫は卓越した功績を上げることができたのです。

 二点目は、このコロナ禍で耳にするようになったエッセンシャル・ワーカー(必要不可欠な労務者)という言葉です。具体的には医療従事者や介護員、清掃員やごみ収集員、食料や生活必需品を各地へ運ぶ運送員等々、社会の生活基盤を支えるのに必要不可欠な職業従事者のことです。以前はブルーカラー(肉体労働者)と呼ばれ、ホワイトカラー(オフィスワーカー)より給料も安く、知能労働ではないことから尊重されませんでしたが、コロナ禍で彼らの活動が制限されると途端に社会が回らなくなり、その重要性が認識されるようになりました。彼らに感謝しようということで、呼び名もこのように変わったのです。
 算命学的に言えば、このエッセンシャル・ワーカーのこなす仕事は女性原理、即ち維持・管理に部類されます。開拓も成長もなくて地味ですが、維持・継続のためには欠かせない労務です。普段は意識されないけれども、無くなった途端にその重要性が痛感できる、そういう類のものです。つまり女性原理というものが、そもそも目立たないようにできている、という真理の表れでもある。まるで我々の意識とは無縁に働き続ける心肺や消化器官、睡眠中に行われる脳内の整理作業のように。これらのうちどれ一つ動かなくなっても人間が死ぬように、社会もまたエッセンシャル・ワーカーがいなくなると回らなくなるのです。

 算命学はこうした真理を、数千年前に陰陽論から導き出していました。陰陽は車の両輪で、どちらが壊れても車は前に進まなくなる。車が高速で走行するためには、両輪共に好調でなければならないのです。アンバランスは危険です。しかし両輪のうち一方しかこちら側からは見えない。もう片方は向こう側にあって、こちらからはその存在すら確認できない。なぜなら、光を当てれば必ず、反対側は影になるからです。宇宙はどこでもこうなのです。
 だから妻による内助の功やエッセンシャル・ワーカーの影の活躍は、普段は表に見えて来ないのです。見えてはいないが、欠かせない。そういう存在について気付かされる例は、何もノーベル賞やコロナ禍に限りません。日常に溢れています。そしてその存在や役割に気付いたり感謝したりしている人が、真の意味で成功者となるのであり、気付かない人は、成功しても一発屋で終わってしまうのだということは、前回の余話で述べたので参照下さい。

 今回の余話は、人の評価がどうしても気になる辛金の守護神の続きです。辛金は金性の陰、つまり宝石や貴金属ですから、実生活に必要不可欠というわけではありません。同じ金性でも陽金である庚金は刃物ですから、包丁から斧まで実用品として重宝されます。包丁がなければ日々の調理もできない。いわばエッセンシャル・ワーカーというわけです。
 しかし辛金はそうではない。宝石や貴金属は装飾品なので、その価値は日用ではなく、祝祭時にこそ上がるものです。そして生活にゆとりがあって初めて重宝される。ダイヤモンドの指輪は食うや食わずやの生活に出番はないし、戦時には価値が暴落して大根一本と交換されたりします。

 つまり辛金は、その価値が環境に大きく左右されるため、自分を高く評価してくれる場所や目利きの人になびく生き方を宿命的に強いられているのです。そんな辛金にとって、火性は天敵です。今回の守護神は夏生まれの辛金です。貴金属が火中に投げ込まれたらどうなるでしょう。もうドロドロに溶解しますし、せっかくの宝石も煤けて割れて台無しです。従って、夏生まれの辛金はこの火力を上手によけて生きるのが得策です。ではどうやってよけるのか。守護神法が物語ってくれます。
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