ラスボスの思想(10)

             地球への感謝

 

 宇宙は、物質の要素を持っていますが、宇宙そのものは、物質なのでしょうか? 地球は、宇宙に存在する物質と言えるでしょう。地球は、多くの生物を創造してきました。地球には、生物には不可欠な酸素と水があります。地球人は、いったい、だれが作ったのでしょうか? 神でしょうか? 宇宙人でしょうか? 実は、地球人も、地球が作り出した産物なのです。地球こそが、創造主なのです。灯台下暗しとはよく言ったものです。

 

 

 地球人は、とかく、地球人に都合のいい考えをします。でも、地球人という生物は、地球上に存在する物質の一形態なのです。だから、地球人は、「生の形態」をとったり「死の形態」をとるのです。宇宙人が存在すると仮定しても、彼らも、同じく、物質の一形態でしかありません。いかなるものも、物質の一形態ということです。

 

  

 物質は、どうやって誕生したのか? これは、だれもわかりません。地球人は、元素という物質に記号を与え、物質における法則を記号化しました。でも、物質は、なぜ、存在するのかまではわかりません。地球人の脳は、今のところ、原子核の核分裂や、核融合などによる既存の元素から新たな元素をつくることはできますが、現在、存在しない新たな元素を創造することはできません。

 

 

 

 

 地球という惑星が作り出した物質があるということは、他の惑星が作り出した物質もあるということです。物質が物質を創造しますが、そこには、いかなる条件があるのでしょうか? 物質間における根源的法則は、如何なるものなのでしょうか? 遠い将来、地球人の脳が、自然界に存在しない新たな元素を作り出せるかもしれません。でも、今のように、共食い戦争をやってるレベルでは、まだまだ、先のことのように思えてなりません。地球人の脳には、限界があります。だからこそ、地球に感謝すべきではないでしょうか。

 

 

春日信彦
作家:春日信彦
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