脳卒中 間違いだらけの認識への警鐘(完結)

序章 片麻痺はよくなるものである!( 4 / 6 )

その4 なぜ従来のリハビリでは、麻痺の回復を存分に促せないのか?

 片麻痺のリハビリが、どうにも従来からの対応方法では、しっかりと結果を

出せないと思うわけですが、その理由については、過去にブログでも多数

投稿してきたところですが、あらためてシンプルに説明しようと思います。

 問題は、初期設定にあると思っております。

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 何が初期設定であるか? 

 このことに気づくと、片麻痺の見方はおそらく180度変わると思うんですね。

 つまり、こういうことを意識してほしいわけです。

 例として説明申し上げますが、私も信州で育ってきましたが、特に山間地の

高齢者の方には腰の曲がりが極端になっている人も多いと思うわけです。

 ですが、都会の人たち、高齢者に、腰がそれほど曲っている人は、山あいに

暮らす高齢者の腰の曲り具合と比べれば、それは、明らかに統計的に少ない

と考えるわけです。

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 つまり、あくまで、管理者の仮説ですけど、腰の曲るというのは、日常の

生活環境として特に傾斜地に暮らす人と、平坦な場所に暮らす人では、

明らかに、重力の影響を受けた結果として、姿勢の問題が引き起こされている

のではないか? ということです。

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 つまり、健康な状態であったとしても、山あいの傾斜地において、

畑や田んぼ、あるいは果樹というような生活を送っていると、通常の平坦な

土地での作業よりも、身体を傾斜に負けないように持ちこたえる力、

筋の収縮としてもいいと思いますけど、それは、明らかに、平坦な場所での

作業などと比べれば、極端に強く持続している必要があると思うんですね。

 すると、身体というのは、どんどんと、その環境に適応していくようになって

いますので、その結果として、腰も曲りやすい状態になるものと推測するわけ

です。

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 それが初期設定と何の関係があるのか?

 良く考えてほしいわけですが、片麻痺のお客様には、発症直後の身体状態

というものを本当に初期設定値として認識し、インプットしているのか?

 という大問題があると考えています。

 、、、、

 、、、、

 ここでは、仮説的に大胆に説明しますが、つまりは、片麻痺のお客様の

麻痺の回復には急性期の安静の状態にみられる、全身の所見が初期設定に

なっているべきであると思います。ただ、それだけなんですけどね。

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 つまり、管理者が申し上げたいことは、

片麻痺のお客様には、当然、身体を動かすようになってからは、様々な身体の

変化がみられるわけですけど、それは、病気のせいではない!

それは、明らかに重力の影響を受けて、なおかつ、全身を動かすことを、

非麻痺側だけに過剰な努力をさせるからである! ということなんです。

 皆さんは、特に、このことを意識することはないと思うわけですが、

実は、このようなことが片麻痺の医療としての研究には、見落とされたままに

なっているのです。

 そんなはずはないだろう!

 というのが、一般の見解であると思います。

 皆さんはいかがお考えでしょうか?

 、、、、

 片麻痺の回復を促すというのは、目に見える全身状態の変化を追いかけ、

その動きの出現を正常化させていくことが、王道のように思い込んでいるだけ

なのです。それは、事故の後処理と感覚は全く一緒です。後手後手の対応で

あると思います。

 管理者は、全身状態というものは、特に動き、随意性で考えるのではなく、

いかに急性期に身体の緊張状態は弛緩傾向にあり、その筋緊張は、別に

亢進しなくても良いものであると考えているんですね。

つまり、身体全身の筋緊張は常に最善、最良になっていることを維持出来る

はずであるということから、片麻痺の回復を検証しようとしているんです。

 そうすると、教科書的な麻痺の回復の説明が、お客様には適用できなく

なるんですね。

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 強引にまとめてしまいますが、教科書が正しいのであれば、

教科書どおりに片麻痺の回復がみられるはずです。そして、それ以外の

回復はありえないことになるんです。

 しかし、そうであったとして、教科書以外の回復を認めるとしたら、

それは、教科書では説明ができないことになります。

つまり、教科書的回復は間違っていることとなるのです。

 、、、、

 管理者は、常に、そのようなお客様の実情を目の当たりにしております。

 教科書が間違っているとして、では、何が真実であるか? そのことを、

皆さんと一緒に考えてみたいと思うわけです。これは事実であり、

どこのリハビリの文献にも、管理者が唱えているように、お客様の調整を

行っているものは、何一つないのです。信じる信じないは皆さんに

おまかせしますけど。

序章 片麻痺はよくなるものである!( 5 / 6 )

その5 はじめに片麻痺症状ありきという、あまりにもお粗末な思考!

 その4では、いかに片麻痺の麻痺回復が教科書のようになってしまうのか? という

ことを紹介しましたけど。さらに説明していきましょう。

 お客様が脳血管障害ということで、片麻痺を発症したとしますが、その急性期において

別に、ベッド上で、誰がみても明らかな片麻痺の所見であるとする、マンウエルニッケの

姿勢を呈するということはありません。

 そんな人がいるのであれば、見せてほしいわけですけど。

 実際に、片麻痺のお客様には、麻痺の回復、つまりは、随意性の改善が得られる、

得られにくい状態に関係なく、マンウエルニッケ姿勢というような身体的な変化を認める

ようになるんですね。

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 教科書的に考えますと、麻痺の回復過程に、マンウエルニッケ姿勢になるのは、別に

問題にはされないと思いますが、誰が考えても、マンウエルニッケ姿勢は、放ってしまうと

悪化進行していくように見えます。

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 つまり、片麻痺が順調に回復していくのであれば、マンウエルニッケ姿勢、

腕を抱え込んだ、肩で風を切って歩くような、斜めにねじれた姿勢ですけど

一時的に、状態がみられたとしてもよいと思いますけど、実際には、そうではないという

事実が存在しています。

 ここで、あきらかな教科書との矛盾を指摘しておきます。

 管理者の受け持ちのお客様ですが、左麻痺ですけど。

すでにステージは上肢6を認める人がおられます。

しかし、この方は、不安定な姿勢、動作において、つまりは立位、歩行において

いつまでも、腕も抱え込んでしまうんですね。しかし、実際には、ご飯も両手で食べて

おられるのです。

 皆さんが、教科書的に片麻痺をとらえる、認識するのは、別に管理者としては

関係のないことですが、お客様には、こういう人が無数におられると思います。

それは、とても見逃すわけにはいかないですし、お客様の立場として

きちんと判断して、適切なリハビリを受けてほしいんですね。

しかし、はじめから、片麻痺の麻痺の回復は、明らかに教科書的になっていると

いまだに思われているんです。それは、最初からそういう思考であるということで

なければ、説明ができないんです。非常に危険な判断であると考えております。

いえ、お粗末な、陳腐な思考と思います。 

序章 片麻痺はよくなるものである!( 6 / 6 )

その6 片麻痺に対する新しい解釈とは(管理者理論)?

 いよいよ、試し読みのページも最後になりましたが、皆さんには

できるだけ、興味を持っていただくように、管理者の理論をすこしだけ展開しておきます。

従来の片麻痺に対する解釈というのは

どんなことをしても、お客様の、勝手に回復してくる状態、

乱暴な表現ですけど、見かけ上の回復ということですが

それには共通性がみられるために、あたかも片麻痺の回復を

妄想のように、教科書的には、説明ができてしまったということになります。

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つまり、実際には、脳血管障害として、脳の損傷部位の位置、程度(重症度)などで

お客様の症状というのは、千差万別であってかまわないものと思うんですが

特に、経過の中では、そのような脳所見にかかわらず、身体状況、つまり麻痺の回復を

データとして統計処理すれば、あるパターンの中に

どのようなお客様も、あたかも含まれているとして、説明が成立するのです。

????

で、世界中、このことに異論を唱えるということが、どういうわけか、行われないというのが

全く不思議なことと思うんですね。

、、、、

皆さんに、お尋ねしたいことがあるわけです。

片麻痺のお客様には、筋緊張が亢進して、その亢進はあるところまで

亢進し続けなければならないとされているんです。

なぜ、そんなことが常識のようになってしまうのでしょうか?

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仮に、小児の正常発達で、そういう現象があるのであれば、なかなか

管理者としても、論破しにくいんですけどね。

しかし、小児の正常発達の中には、緊張が亢進し続けるということを

きちんと説明している発達の状態は、本当にあるのでしょうか?

、、、、

よくわかりませんよね。

では、あらためて質問しますけど

結果として、お客様には、当然のように、麻痺の回復が順当に進む方もおられます。

もし、相当に回復していくのであれば

先ほども申し上げましたけど、筋緊張がどんどんと亢進して、それから正常化する

そんな遠回りの回復にならなくても、誰も問題にしないと思うんですね。

要するに、わざわざ山を登らなくても、トンネルを掘って最短距離を進むとしても

そのほうが、負担は最終的には、負担も少なくて済むと思うんですね。

違うんですか?

、、、、

眉唾な解釈であるとされても構わないのです。

結果として、麻痺の回復に、緊張が亢進していく、そして正常化するという

その部分の認識は、全く不要と思うんですね。

管理者の持論というのは、そこからはじまっているのです。

なぜ、麻痺の回復において、お客様には、全身的に左右の非対称が生じるのか?

そして、管理者は、それを全否定するスタンスでいるわけです。

そのことが、決定的に麻痺の回復に関する認識を、180度覆す結果をもたらす

ことになるのです。では、この先は、章をあらためて説明することとします。

この先からは、ご購入いただきまして、お読みくださいませ。

第2章 関節支持という概念について( 1 / 9 )

関節支持を理解する その1

それでは、いよいよ片麻痺に関しての世間一般の誤解、誤認がどこから

もたらされてしまったのかを考えてみたいと思います。

そして、何から皆さんを論破するのか?

といえば、関節支持という概念になるんです。

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????

関節支持というのは、こういうことを意味します。

学校の理科室には、大抵、人間の骨格標本があると思うんですね。

で、その骨格標本ですけど、つまり、骸骨ですけどね。

もっとも、恐竜の化石とかでもいいんですが

骨格のまましっかりと立っていますよね。

????

あの骨格のまま、もちろん、それだけでは立っていることはできませんけど

要するに、骨格の、骨の長軸方向への耐久性があるわけですから

さらに肉付けということがあるのですが

要するに、骨格、骨、関節ということですが

その耐久性というもので、動物の身体は、緊張がなくても立っていられるように

なっているということです。

????

よくわかりませんか?

では、違う質問をしたいと思うわけです。

これを読まれている方は、ほぼ大半は、学校などの経験として

気をつけと休め、という姿勢を経験しているはずです。

、、、、

で、どちらの姿勢のほうが緊張しているでしょうか?

これって、支持基底面ということが問題になってしまいますけど

通常、誰が考えても、気をつけの姿勢が、緊張がつよくなり

休めの姿勢は、緊張から多少解放されるわけです。

????

で、休めの姿勢のほうが、より安定しているからこそ

関節支持という概念で、つまり、

骨、関節の長軸方向の耐久性があるからこそ

人の身体を支えるために、余計な筋力、筋緊張を必要としないからこそ

身体は休まっても、それで、ラクに立っていられるという事実があるんです。

、、、、

この感覚は、非常に大事なものであり、

今、ちょっとだけ支持基底面ということを取り上げましたけど

関節支持という概念を

従来からの片麻痺の研究では、置いてきぼりしているように思えるわけです。

????

わからなくてもいいんですけどね。

どういうことかを、どんどんと説明してみたいと思うんですね。

ま、いったん、この記事はここまでにしておきましょう。では。

しつこく申し上げますけど、関節支持という概念は

意外とどこにも説明されていない領域になっています。

もちろん、専門教育の養成学校でも、あまり理解されていないものと

管理者は認識しております。

M-CCアドバイザー 寅 加太夫
脳卒中 間違いだらけの認識への警鐘(完結)
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