恋愛は、どれほど二人の感情が燃え上がっても、どれほど互いを想い合っていたとしても、時間の流れとともにその燃え上がった炎が消えていってしまうことがあります。
心の中を覆い尽くすほど感じていた「好き」という気持ちさえも、いつのまにか心の何処かへと消えてしまうことがあります。
互いの想いが強ければ強いほど、その想いが冷めていく時は一瞬であることもあるでしょう。
けれど、そうした感情や想いが消えたからといって、二人の恋愛における何もかもが消えてしまうわけではありません。
一瞬でも、互いの間で交わされた愛情や熱情、そして激情は、互いの記憶の中に残り、無意識の内に、互いのこれからの恋愛に影響を与えていきます。
強い愛情を感じた恋愛の記憶が残れば、それ以上の強い愛情をそれからの恋愛に求めるようになり、深く愛された記憶が残れば、それからの恋愛において好きになる相手を深く愛そうとします。
ひとつの恋愛が終わり、楽しかった時間や、かけがえのない出来事、「好き」という感情が失われたとしても、それはただ虚しいことではなく、永遠に消えない大切なものが、もっと素敵な恋愛を引き寄せてくれるでしょう。