残念ながら、組織、国家が人に与える恐怖は、永遠に、無くならないかもしれません。また、人は、永遠に、それに打ち勝つことができないかもしれません。もしそうであれば、戦争は、永遠に無くならないということになってしまいます。
人は、恐怖から逃避し続ければ、生まれながらにして持っている協調、調和の心を失ってしまうのです。だから、今でも、国家への恐怖から殺人をしていると自覚していたとしても、国益のためだと自分を偽って、戦場で殺人をしているのです。
人間の大脳新皮質が、他の動物に比べかなり発達しているとはいえ、人間が動物であることには変わりありません。人間が動物である限り、大脳辺縁系に引き起こされる恐怖心はなくなりません。
おそらく、人は、未来永劫、組織を、国家を、作り続けるでしょう。ならば、人は、組織から、国家から、恐怖を与え続けられることになります。
誰しも、戦争をしたくありません。誰しも、人を殺したくありません。でも、組織、国家、があるために、人は戦争し、殺人を犯すのです。
AIロボ管理社会
人間の自己満足と恐怖心についいて、考えてみましたが、AIロボはどうでしょうか?AIロボは動物ではないので、恐怖心はありません。だから、恐怖心を起因として、AIロボが殺人を犯すことはありません。また、AIロボには、自己満足もないということです。
国家がなくなれば、戦争もなくなる、という妄想を持つことはできますが、仮に、国家を減少させることはできても、国家をゼロにすることはできません。また、たとえ、世界が一国になったとしても、利害が対立する組織は、必ず、誕生します。
こう考えていけば、永遠に、戦争は続くことになります。それでは、戦争をしない人間をつくることは可能なのでしょうか?AIロボのように自己満足を求めない人間をつくることができればいいように思えますが、それは、言い換えれば、全く欲のない人間をつくるということです。食欲がない人間は、餓死してしまいます。これでは、人間は、全滅してしまいます。