南の短編集

例えばさ、
君は、皆の事を考えて行動してるよね?

それなのに他の人たちは
自分の事しか考えて無い様に見えて、

皆、好き勝手な態度を取ってるんだよね。

皆が皆の事を考えて、
行動すればもっと良くなるのに。

って少し不満に思うんだよね?  

そう、
だから、
君が必要なんだよね。

皆には皆の事を考える才能がないから。

そこに君のエスコートが加わって
上手くいってるんだよね。

だし、君も君がしたいから
皆の為に動いてるって考えたら

自分のしたいようにしてるって点は
皆と変わらないんじゃないかな。
聞いたぞ。
また母さんを困らせたんだってな。

何度言ったら分かるんだ。
母さんに迷惑をかけるんじゃない!

まったく、それに比べて
あの子は聞き分けが良いなぁ
ほら、隣の吉原さん家の
ポチ夫な。

犬なのにな。

よっぽどいい子。

犬なのにな。

ウチの子と違って、
小さいし、フサフサだし、
何より待てが出来る。

どこで間違ったのかな
ウチの子は、フサフサじゃないし

百歩譲って
母さんを困らせるのは許すが
だったらフサフサしないと。
あと人間みたいだしなあ。

隣の吉原さん家のポチ夫は
本当に可愛い!
段違いですよ。

あー会いたくなっちゃった、
ちょっと隣の吉原さん家行って
ポチ夫をこっそり連れてきなさい。

そう、そうだよ
吉原さん家ではメルメルって
呼ばれてる、あのポチ夫だよ。
早く。
橋:これなんでしょうね?
  先輩。

先:ん、どれ?

橋:駐車場の防犯カメラに映ってる
  このモヤッとした白いやつ。

先:どれ?

橋:奥の赤い車の白いモヤッとした

先:これ?

橋:これは僕の指です。

先:橋竹くんの指ね、白いからさ。

橋:奥の白いモヤッとしたやつ、
  ほら動いてますよ。

先:あぁこのボヤッとしたやつ?

橋:確かにボヤッともしてますね。
  何でしょうね。

先:これはモニターに反射した
  君の顔だ。

橋:じゃあ、それは僕の顔です。
  それじゃなくて。

先:橋竹くん、白いから~

橋:いや、あのほら
  こっちに向かって、あれ、
  なんかこっちに気付いてる?

先:本当にわからないの?

橋:わっヤバイこれ画面がっ
  画面全体がっ

先:もう、それに興味持ったら、

タイミング

皆が同じタイミングで
息を合わせて
ボタンを押さないと
このシステムは発動しないからねっ

じゃあ、タチバナくん
カウント頼む。

タ:はっはい!わかりました。

タ:1

タ:2

タ:3

タ:4

タ:5

増えちゃった!
ダウンしてかないと、

どこでGOか分からないから。
熱海くん「3」で一回押してたからね。

タ:すみません、初めてだったので。

もう一回
仕切り直しで始めるよ。
皆、同時にね。
ハイ!お願いします。

タ:50

全員:長っっっ
hops
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