算命学余話 #G20

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算命学余話 #G20 (page 1)

 十二大従星を基礎から考えるシリーズもとうとう最終回となりました。人間の一生を星に喩えた十二大従星は、まだこの世に生まれていない胎児(天報星)に始まり、この世に肉体を得て赤ん坊から大人へと成長し、老いて病み、その肉体が死を迎えて滅んだのちは、霊魂となってあの世へと旅立ちます。人間の一生の最終段階は死ではなくあの世であると、算命学は考えているのです。この点、死を以って人生の終わりと考える某宗教とは相容れません。
 また算命学が考えるあの世とは、天国とか地獄とかいった死者の住む居住区ではなく、究極の無の世界です。この世が有の世界だとするなら、その対極にある無の世界があの世なのです。従って、この世の法則や仕組みとは真逆の世界というものを想像しなければなりません。それは無形の世界であり、無限の世界であり、無意識の世界であります。

 十二大従星の最後を飾る彼岸の星、天馳星は、想像を超えた無の星です。天馳星はもちろん霊星ですが、他の霊星である天報星や天極星と比べても、その理解は難しく捉えがたいとされています。点数は最弱の1点でありながら、時に天将星を凌ぐほどのエネルギーを放出します。弱いのか強いのかも判然としません。
 そして何と言っても特徴的なのは、その予知能力です。なぜ天馳星は予知能力を持っているのか。魂があの世に浮遊するとはどういうことなのか。その先には何があるのか。何を目指しているのか。この最も謎に満ちた星、天馳星について、基礎から考えてみます。

 天馳星をイメージしやすくするために、同じ死後の星である天極星(死の星)と天庫星(入墓の星)を引き合いに出してみましょう。死後の星はいずれも肉体を失っているので、天極星も天庫星も魂となって宇宙空間を浮遊しています。しかし行き先は決まっていない。天極星は重くのしかかっていた肉体を捨てたばかりで自由を満喫していますし、天庫星は先祖や子孫との紐帯に繋がれた凧のような状態です。そしてそこには時間はなくとも(-)、空間はある(+)。
 一方の天馳星は、既にあの世に到達しています。そしてあの世というのは、時間のみならず空間もないのです。真逆であるこの世と比較すれば簡単です。この世には時間も空間もあります。そんなこの世と正反対の世界であるならば、あの世には時間も空間もなくて当然です。従って、こういう図式になります。

 この世には時間があり(+)、空間もある(+)。
 あの世には時間がなく(-)、空間もない(-)。

 プラス・マイナスの数式に当てはめると、どちらも結果はプラス(+)になりますね。プラスとは現実世界を指します。そうです、意外かもしれませんが、天馳星は現実で強く作用する星なのです。しかしプラスとプラスを掛け合わせてプラスになった星と、マイナスとマイナスを掛け合わせてプラスになった天馳星とでは、根本的に質が違います。活躍する場所が同じ現実世界であるにも拘わらずです。これが天馳星という星を判りにくくしているのです。
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