算命学余話 #G15

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算命学余話 #G15 (page 1)

 私は政局には全く興味がなく、正しい政治が行われるならば誰が政治家になっても構わないと思っています。但し、正しい政治を行う人は、当然正しい心や判断力の持ち主でなければなりません。嘘や不正を平気で行う人には任せられない。その判断決定の下で大勢の人間が暮らしており、その間違った決定によって大勢の人間が苦しむことになるからです。従って、民主主義で選挙をやるからには、より正しい心と判断力を持つ候補者が当選するのが良いと思っています。まあ誰だってそう思っているはずなのですが、昨今の選挙はこの大前提からどうにも離れてきた感が否めませんので。
 来たる7月5日は東京都知事選挙の投票日です。現職の小池百合子都知事は再選を狙い、コロナウィルス騒動さえ票集めに利用していると、一部の評論家が厳しく批判しています。これに加えて、選挙を控えたこの時期にノンフィクション作家による骨太な暴露本『女帝小池百合子』が出版され、小池氏の学歴詐称疑惑が浮上してきました。

 小池氏は日本の大学を中退した後エジプトのカイロ大学に入学、卒業したという履歴の持ち主です。しかし平均月収が2万円程度の貧困国であるエジプトは日本からのODAを当てにする国であり、小池氏のような親エジプトの政治家とのコネを失うわけにはいきません。そのため実際に小池氏が卒業していなくとも、小池氏からの要請があればカイロ大学に卒業証書を偽造させることは、難しいことではないのです。
 私も学生時代はイスラム圏の歴史を学んでいましたから言いますが、エジプトを含むアラブ全体の社会道徳は、残念ながら高いとは言えません。賄賂や不正が日常化しているお国柄なので、経歴詐称など犯罪のうちに入らないくらいの感覚だと思います。余程正義感の強い人でなければ告発などしないでしょうし、政治家なら尚更です。誰かが糾弾してきた場合に備えて、彼らは武装を優先します。つまり軍の掌握です。エジプトは伝統的に軍独裁の国家です。反対勢力は軍の力で抑えつけるのが常でした。
 そういう国の、たとえ最高学府であっても、不正がはびこっていないとは到底思えません。専門家の話によれば、カイロ大学の元学長でさえ、大学内の不正行為の存在を公的な場で認めたそうです。今回のノンフィクション作家は、こうした海外の事情もつぶさに取材し、小池氏の大学生活からその後政界へ上りつめるまでの足取りを大変な努力を以ってかき集め、一冊の本に書き上げました。私が信頼している著名人らが既に読了して高く評価しており、私も読みたいと思っています。

 そこで今回の余話は、都知事選を前に、現職都知事の命式を鑑定してみたいと思います。といっても当選の是非を調べるものではありません。学歴詐称があり得る命式なのか、テレビを使った自己宣伝の巧みさは宿命に現れているのか、日本初の女性首相との展望も囁かれる地位にまで登りつめた強運や努力の痕跡が宿命から読み取れるのか。そういった部分に焦点を当ててみます。副題は「天下取りの星並び」です。こういう命式が算命学にはあります。
 そうは言っても、毎度繰り返しになりますが、小池氏と同じ生年月日の女性全てが都知事になれるわけではありません。実際なれたのは小池氏ただ一人です。だから宿命が人生すべてを決定しているというのは間違った認識です。この宿命を持って生まれ、その上で何を経験したのかが、その人の人生を形作っていくのです。
 小池氏が今日の地位にまで登りつめたのには、本人の経験が大きく関与しています。努力であるとか、人と違った体験や選択、或いは本人が特に何もしなくても周囲が動いてくれたとか、環境要因も大いに関わります。そうした宿命以外の事柄については、『女帝』がつぶさに客観的に解説してくれているようなので、そちらを参照下さい。
 では、あくまで人生の半分を決定している下地としての宿命を見てみましょう。
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