算命学余話 #R118

算命学余話 #R118600の有料書籍です。
書籍を購入することで全てのページを読めるようになります。
算命学余話 #R118を購入

算命学余話 #R118 (page 1)

 スウェーデンの環境少女グレタのお蔭で、環境保護ビジネスで儲けたい人たちが既に崖っぷちに立たされていることが知れた、との意見に耳を傾けています。人は窮地に追いやられると子供や動物を使う傾向があるそうで、売れない映画やドラマが最後に辿り着くのが子供の悲劇と動物愛護ものだそうです。同情を惹きやすいからです。それと同じで、もはや政治も経済も環境への配慮にそれほど利点を見出せなくなった今日、環境ビジネスで今までのように儲けたい人たちが何とか世間の注目を呼び戻そうと放ったのが、少女グレタというわけです。あれが成人女子だったら誰も見向きはしません。
 子供だったので見向きはしたけれど、やはり無理があった。国連に出入りするには大人の許可が必要なので、この少女がどこかの大人の言いなりになって入場を果たしたことが自ずと知れてしまいました。つまりグレタは操り人形であり、自分の意思で発言しているのではない。誰かに言いつけられてやっている。いや本人は自分の意思だと言うかもしれませんが、愚かな人間ほど人に言わされている言葉を自分の意思から出た言葉だと勘違いしているものです。(「本当に怖いのは、世界に喋らされている言葉を、自分の言葉だと思ってしまうことだ」。村田沙耶香『地球星人』より)

 環境保護が崖っぷちと分析する科学者の意見によれば、例えば戦後の日本や先進国はアインシュタインの世代の最先端科学で国を発展させてきた。車や家電、半導体や原子力がその代表です。しかしバブル崩壊の頃、日本と欧州はその技術力を環境保護へ向けることになった。環境保護に背を向けたのは米国と中国であり、ここから両者の発展の明暗が分かれることになりました。
 結果は30年後の今日、どちらが経済的にも技術的にも発展したかを見れば一目瞭然です。現代の最先端機械産業はソフトとスマホ(ハード)であり、ソフトは米国の独壇場、スマホは中国の独壇場となっています。日本はソニーもパナソニックもあったのに、今や世界シェアはほんの僅か。どうしてこうなったのかと言えば、90年代に日本(と欧州)が環境保護へ舵を切って無駄な研究と知力を費やしたからだ。環境保護を無視した政策をとり続けた米国と中国が30年後に一人勝ちしたのは当然の結果だ。こういうわけです。そしてその敗北の象徴がグレタの登場というわけでした。なるほど、手厳しい。

 私は個人的に環境保護には賛成で、石油も天然ガスもあと五千年は安泰だから当面じゃんじゃか掘って使おうという意見には反対です。というかいい気分がしない。現代の若者が「食べ放題」で無用な注文までして食べ残して帰っていくのを見るのと同じような生理的不快感を覚えます。算命学では五行は循環しますから、人間生活も循環型の方が自然に即していると考えています。
 それでも今回のグレタ事件には鼻白むものがありました。何よりあの顔に知的な輝きを見出せない。何かジャイアン的な独善的粗暴さを思わせます。前回余話の通り、人格者というのは英知があり、それが顔や体全体からにじみ出ているものです。それが美しく映ることはあっても、醜く粗暴に映ることはありません。本当の知性とは本当の官(名誉と献身、及び美)に支えられているものだからです。あの少女の顔から知性や献身を見出すことは困難です。可愛くもないから動物映画のような同情さえ湧かない。

 こう言うと、「どうやったら相手の顔に知的な輝きがあるかどうかを見分けられるのか」と問われるのですが、それは前回余話#R117を再読頂ければ判るはずです。え、判らない?読んでも判らない? 困りましたね。ではその答えを以下に記しますからご購読宜しくお願いします。
 というわけで、今回は久々の守護神です。とうとう丁火に突入です。丁火は総じて自意識の強い人たちなので、多分購読者数は丙火の時より上がるのではないかと予測しております。こんな予測をしても何の役にも立ちませんが。丁火がどうして自意識が強いのか、というのも合わせて論じます。
算命学余話 #R118600の有料書籍です。
書籍を購入することで全てのページを読めるようになります。
算命学余話 #R118を購入
土星の裏側
算命学余話 #R118
0
  • 600円
  • 購入

1 / 2

  • 最初のページ
  • 前のページ
  • 次のページ
  • 最後のページ
  • もくじ
  • 購入
  • 設定

    文字サイズ

    フォント