算命学余話 #R113

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算命学余話 #R113 (page 1)

 華麗な文章で知られる作家の佐藤亜紀はインタビューの中で、大きい数字が数えられないというようなことを言っています。勿論立派な学歴なので、そこに至るまでの数学の試験は繰り返しの作業として難なくこなしてきたけれど、実生活では二桁以上の数字を数えられないか、数える気にならない。確かそんな内容だったと思います。
 驚くべき発言ですが、実はかく言う私も似たようなもので、私の場合は割り算で割り切れない数がよく判りません。勿論分数の計算など繰り返し練習すれば難なくこなせますが、頭の中ではモヤっとしたまま明快な図を描けていない。また負の数というのも苦手で、温度でもないのに数字にマイナスが付くと、具体的な物体が目に浮かばず、気分がすっきりしないのです。他にも円周率や素数、数学のくせに数字が一つもないローマ字ばかりの数式とか、わけが判らないまま及第点だけを取って学校を終えました。
 ちなみに、数を数えられないと言えば、私は人間の数を数えるのが苦手です。なぜなら人間の頭数ではなくオーラの数を数えてしまうので、オーラの出ていない印象の薄い人はカウントしないからです。ひどいものです。

 なぜ自分はこうなのか、単に数学が苦手というだけではない原因を、算命学の中に見出すことができました。それが天禄星です。私の宿命には天禄星がありますが、天禄星は十二大従星の中でも屈指の現実主義を誇る星です。端的に言えば、絵空事に背を向ける星で、物事を物質から始めて理解し、その次に精神が入ってくるという順番です。その逆はあり得ません。そういえば、私は子供の頃そろばんを習っていたので暗算は得意なのです。そこには実数しかないので、モヤモヤなく安心して正解を導き出せます。こうした感覚は、天禄星にありがちのものなのです。
 というわけで今回の余話は、基礎から考えるシリーズの天禄星です。人生年齢に比定すると40~50代の壮年で、人生のピークである天将星の一歩手前です。しかし天将星は陰星ですから、陽星の中では天禄星は最大のエネルギーを誇ります。そこに揺るがぬ現実主義が加わっている。ひとつ前の天南星の若さや危うさに比べて、粗忽や未熟とは無縁の大人の星ですが、地味でつまらないという評価も付きまとう天禄星の、その由縁について考えてみます。
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