算命学余話 #R107

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算命学余話 #R107 (page 1)

 ZOZOTOWNの成功により長者番付に躍り出て一躍有名人となった前澤友作社長が、自ら創設して育て上げた会社を売って辞任しました。私は経済にも芸能界にも関心が薄いので、彼の資産総額やら会社の売却金額、女優との交際などには興味がありません。
 しかし数年前にその半生を特集した経済番組を見た時、彼は元ミュージシャンであり(バンドのドラマー)、その関係でレコードやCDの輸入事業を始めたのが実業界へ足を踏み入れるきっかけだったと聞き、その後のアパレル通販業界での躍進を考えると随分かけ離れた人だったのだと知りました。

 そして、その番組では当時の最新情報として「ZOZOSUIT」を新規事業として紹介していたのですが、その時の彼の言葉に違和感を覚えました。というのは、まだ音楽をやっていた頃の前澤氏が学生時代に早々に将来設計からサラリーマンの道を外したのは、毎朝通勤電車に乗る彼らの顔が疲れきっていて魅力がなかったからだと言っていたからです。
 その彼が開発を進めるZOZOSUITはセンサー付きボディスーツで、センサーによって精密に体のサイズを測り、その情報に基づいた服をカスタマイズするというものですが、その主たるターゲットはサラリーマンのスーツでした。市場は大きく、成功すれば巨大な利益を得られます。

 私の印象では、学生時代の彼のサラリーマンに対する感情は憐憫よりも嫌悪や軽蔑に近く、そんなお気の毒でイケてないサラリーマンに対して自分のイチオシのアイデアであるZOZOSUITを提供し、今よりカッコ良くしてあげましょう(サイズの合った服というのはそれだけで見栄えがします)、といった上から目線の態度が気に障りました。営利目的とはいえその動機が非道義的で、辻褄の合わないもののように感じられたのです。同じ実業家でも、ロケット事業に大枚をはたいている堀江貴文氏の方が清々しく、スケールもずっと大きいと、その時思いました。そしてこの人物は人間としては大成すまいとも思いました。

 そんな前澤氏が破竹の勢いだったZOZOを突然のように売却したので「それ見たことか」と思ったのですが、一部では既に傾き始めたZOZOを高額で売却できて幸運だったという意見もあり、賛否は分かれています。例によって私は売却額の是非については関心がありません。関心があるのは、彼の急激な躍進と凋落、転身やその行動原理が宿命に出ているかどうかです。
 というわけで、今回の余話は前澤友作氏の命式を眺めつつ、曲直格という格法に言及します。曲直格は非常に珍しい命式なので滅多にお目にかかれませんが、条件を一つ二つ欠くくらいの準じる命式はたまに見かけます。前澤氏はそれに当たっているので、まだ存命中の人ではありますが、例題として取り上げてみます。
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