算命学余話 #R95

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算命学余話 #R95 (page 1)

 前回の余話#R94では、命式に現れていない通干を生き方によって作動させる例を挙げました。既に何度も触れているように、宿命が人生の全てを決定しているわけではないことは、この例でも、それ以前の余話でも示しております。こういう事実を突きつけると、「じゃあ宿命なんが見たって何にもならないじゃないか」と声が上がっても不思議ではありません。そうです。算命学者は、宿命が全てを語っているなどとは露ほども考えておりません。そう考えているのは依頼人だけです。
 従って、算命学の鑑定依頼を受ける者は、依頼人のこの種の誤解を最初に解いておく必要があります。さもないと、「あなたの宿命は素晴らしいものですが、現状不遇をかこっているということは、あなた、よっぽど生き方が間違ってますね」と鑑定途中に正直に洩らして逆ギレされることでしょう。しかし逆ギレを恐れてはいけません。真実をそのまま伝えることもまた、鑑定者の務めだからです。
 嘘はいけません。鑑定者自身の運勢を下げないためにも、間違ったことだけは伝えてはなりません。せめて素知らぬふりをして黙っているくらいの知恵は許されますが、依頼人の逆ギレに恐れをなして鑑定結果を違えることだけは避けて下さい。それができない人は、他人様を鑑定する資格はありません。

 今回の余話のテーマは、恒例の基本シリーズの天貴星です。天貴星は十二大従星の天印星(嬰児)の次の星で、児童を意味しています。年齢は三歳から大体十歳くらいまでを想定しています。
 既にお気付きとは思いますが、十二大従星は人間の一生を精神世界も含めて十二分割したものであり、十二の星それぞれの特徴は、それぞれの年頃の人の特徴を基にしています。例えば前回の天印星は、赤ん坊の時期の人間がどのようであるかを考えれば、自ずとその特徴が読み取れました。天貴星も同様に幼児を考えて見れば、その特徴が見えてきます。

 三歳児といえば物心のつく歳であり、赤ん坊とは違って自意識があり、自我も備わってきます。また猛烈な勢いで知識を吸収する時期であり、「三つ子の魂百までも」の通りその記憶の定着は一生ものです。つまりここで記憶されたもの、体験されたものは、その人の人生全体を左右するほどの影響力があるというわけです。
 これは一般論でもそうであり、算命学の基礎としてもそうです。もし子育てを安易に考えている親がいたら、このことは知らせてあげた方がいい。児童の年齢の子供に、或いは天貴星の持ち主である幼児に、いい加減で浅薄な知識や経験を授けたならば、その子は大人になったらいい加減で浅薄な振る舞いをするであろうことが予測されるからです。それほどこの時期の記憶、つまり教育や経験はあとあとまで響くということです。悪い経験であるなら、立派なトラウマになることでしょう。
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