算命学余話 #R9

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算命学余話 #R9 (page 1 )

 算命学は、陰陽五行でめぐるこの世界の気の流れを扱っているため、停滞よりは対流を尊びます。停滞を意味する星としては既に述べたように貫索星と石門星がその代表で、これらの星は比和という同性の干を掛け合わせて生まれる星であるため、根本的に変化がないのがその理由です。
 しかし同時に忘れてほしくないのは、これら比和から生まれた停滞の星が強星でもあることです。停滞というのは実は強い。動いているものをどこか意図した方向へ導くのはそれほど難しくはありませんが、止まっているものを動かそうとすれば相当の力が必要です。こうした停滞する力が陽転すれば信念となり、陰転すれば意固地となる。呼び方や捉え方が違うだけで、両者は同じことなのです。
 
 さて、では逆に停滞していない状態は、弱いということなのでしょうか。十大主星を考える場合、比和でなければ相生と相剋関係しかありません。一般に相生関係は助け助けられる関係であるため、剋し剋される関係である相剋関係より分がいいように思われがちですが、比和から見ればどちらも似たり寄ったりで、大して差はありません。
 今回注目したいのは、「剋される」関係から生じる車騎星・牽牛星です。「剋される」のだから当然弱々しい星なのかと思いきや、これら官星は攻撃本能を司っており、この場合攻撃とは行動力を意味しているため、見た目にも目覚ましい働きぶりを示します。もちろん、闘争の場を与えられれば見事に闘ってみせるのが官星の特徴です。果たしてこうした性質の星々を弱いと呼べるでしょうか。どうして「剋される」星が卓越した行動力を持っているのでしょう。
 今回は、十大主星の基礎シリーズとして車騎星に焦点を当ててみます。一般に車騎星の特徴といえば、闘争心、行動力、粗暴、武骨、単細胞、直情的、清潔感、純粋、軍人向けといった猛々しい言葉が並びますが、こうした男らしさや勇猛さの根源にあるのは、「剋される」ことから来る弱さであり、その弱さを知っていればこその強さです。弱さと強さは表裏一体であり、これは算命学が得意とする陰陽論の典型でもあります。その辺りにも目を配りながら、車騎星の本質について考えてみます。
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