算命学余話 #U119

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算命学余話 #U119 (page 1 )

 錯視という目の錯覚を起こす現象があります。錯視ばかりを集めた美術館もあるほどですが、あまり聞き慣れないムンカー錯視という現象があることを最近知りました。その性質の特徴は二通りあり、一つは「囲まれると反発する」というもの、もう一つは「両側から挟まれると同化する」というもので、具体的には以下のような状況で起こります。
 
(1)囲まれると反発する:
灰色の折り紙の上に、真ん中を四角くくり抜いた青い折り紙をかぶせると、そのくり抜いた部分から見える灰色部分は黄色掛かって見える。同様に黄色い折り紙をかぶせると、くり抜いた部分から見える灰色は青み掛かって暗く見える。
(2)両側から挟まれると同化する:
灰色の折り紙の上に、青い縦線のストライプ模様をかぶせると、その隙間から見える灰色部分は青み掛かって暗く見える。同様に黄色い縦線のストライプにすると、灰色部分は黄色掛かって明るく見える。
 
 文字で書いただけでは判らないかとは思いますので、実際に折り紙の色を当てて見比べてみて下さい。本当にこの通りに錯覚を起こします。もちろん色そのものが変化したのではなく、我々の脳がそのように感知・認識するということなのですが、なぜ脳がこのような感知・認識の仕方をするのかまでは判っていません。
 脳の認識については錯視とは違ったテーマで興味深い話があります。花の写真を沢山並べた中に一つだけ蛇の写真を混ぜておくと、人間の目はほぼ一瞬で花の中の蛇を見分けるそうです。その反射速度は飛び抜けて速く、同じ状況で花の中に蛇以外の写真を忍ばせておいてもここまで速くは反応しないといいます。学者の意見では、進化の過程で猿のように樹上に暮らしていた人類の祖先が唯一警戒すべき動物が、木を這い上って来る蛇だったからだということです。人類を襲えるほどの大型肉食獣は枝の先までは木登りできないという前提に立っての推測なので、本当のところはよく判りませんが、ムンカー錯視の知覚・認識の発生には、蛇よりもっと前に遡る起源がありそうです。
 
 算命学の立場から見ると、ムンカー錯視の二つの特徴は、人体図の縦線・横線・囲みに比定したくなります。それほどよく似ている。日常で使われる慣用句には「朱にまじわれば赤くなる」もあればその逆の「同族嫌悪」もあり、人間は集団にいると同化するのか、それとも逆に反発するのか、意見の分かれるところです。実際のところどちらが真実に近いのか。今回の余話は、ムンカー錯視をヒントに同化と反発について算命学の視点から考えてみます。
 なお、前回余話#U118では「木秀火明」という呼び名のついた才色兼備の命式に触れましたが、これについては余話#U57で詳しく述べているので、興味のある方はそちらをご参照下さい。
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