小説の未来(20)

 

 言語娯楽である小説のいい点は、言語中枢を刺激するだけでなく、感情神経をも活性化する点です。生きるということを考えるうえでも、生きることを享受するうえでも、感情言語で構築された小説は大いに役に立ちます。また、小説を書くことによって、自分の心を客観的に見つめる時間を与えてくれます。

 

 人は生まれながらに欲があり、欲がるからこそ、苦痛が生まれます。そして、苦痛を癒そうと娯楽を求めます。これは、死ぬまで続くのです。人は、娯楽なくして生きることはできないのです。

 

 だとすれば、人は脳に有益な娯楽を選択すればいいのです。小説娯楽は、人によっては快楽をもたらさないかもしれません。でも、小学生でも、中卒でも、科学者でも、ひきこもりでも、ホームレスでも、日雇生活者でも、チョ~大金持ちでも、大統領でも、総理大臣でも、ローマ法王でも、享受できる娯楽なのです。

 

 

春日信彦
作家:春日信彦
小説の未来(20)
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