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完結

膀胱がん闘病記

杉岡昇
500円
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「ふたりに一人がガンの疑いあり」といわれるガンになってしまった。この先どうなるんだろう。恐怖の闇が静かに迫ってくる。煩悶の日々がしばらく続いた或る日、ふっと背を押された気がした。
 そうだ、こうなったら今すべきことをするだけだ。あとは、♪ケセラセラだと開き直り、ポジティブにいきることにした。云々」と記している。偽りのない心境だろう。
 物を書くことが好きな著者が、入院ベッドで苦痛と戦いながら記した日記である。単なるメモのような記録であるが、読んでみると常に主人公の傍で彼の息遣いを聞いているような雰囲気になる。真実を吐露しているからだろうか。実に不思議な日記だ。
 ガンに罹っている人、そうでない人を問わず、この短編日記が問いかけるものは何か? それは、宗教の言葉を借りればある意味、人生の「解脱」を示唆している感がする。
 

目次 - 全64P

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