算命学余話 #R100

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算命学余話 #R100 (page 1)

 昨今世間では、ひきこもりの扱いに困っているようです。五十がらみのひきこもり男性が無差別殺傷事件を起こし、それを見た元エリート官僚がひきこもりの、これまたいい年こいた長男を刺殺しました。長男の家庭内暴力が戸外へ飛び出して無差別殺傷事件に発展するのを阻止するため、というのが殺人の動機でした。
 後者の事件を解説する日本語が滑稽に聞こえます。「中学の頃から家庭内暴力をしていた〇〇さん(長男の名前)」「長男に暴力を振るわれ危機感を強めた××容疑者(父親の名前)」。日頃暴力を振るっていた長男が「さん」付けで、それを止めようとしていた真面目な父親が呼び捨てです。殺人は悪だという短絡で、深く物事を考えずに済ませる習慣に馴染んでいる人たちは、猫も杓子も殺害された人に「さん」をつけて安心しようとしています。しかしそんな薄っぺらな人間よりも歴史ある日本語の方が遥かに利口なので、単語のおかしな組合せ並べると「間違った日本語」に自然と聞こえてきます。
 「さん」は敬称です。その人間性を敬っていない相手に対して敬称をつければ、敬意そのものがウソになります。それとも、日頃からウソに馴染んだ人や、相手に敬意を払う習慣のない人にとっては、もはや感覚がマヒして、こうしたおかしな日本語の並びに違和感を覚えないというわけでしょうか。
 とはいえ、世間ではこの父親の「義挙」を称える声が上がっています。そして逆にそれを戒める声も上がっています。どちらの正義が正しいのでしょう。どちらかが正しいとすれば、世の中には「間違った正義」というのが明確に存在していることになります。

 算命学は良し悪しを論ぜず、陰陽を説くだけです。そして殺人に至るまでには、おそらく先祖の因縁があると考えます。その因縁を清算するために、身内や近親者に犠牲を出すことはままあります。それが殺人という形を取るかどうかまでは断言できませんが、いずれにしても、世間がおかしな日本で唱えるように「殺した方が一方的に悪であり、殺された方には非がない」という単純な線引きは算命学には通じません。
 今回の余話は、昨今連続したひきこもり関連の殺傷事件について、算命学的視点で考えてみます。宿命は見ませんし、こういう命式だからひきこもるとか、無差別殺人に至るとかいうことは論じません。ひきこもりが現代人特有の現象だとも考えません。自然思想と陰陽五行論だけで、これらの現象をある程度分析することが可能だ、というお話をします。
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