算命学余話 #U59

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算命学余話 #U59 (page 1)

 金白水清と木秀火明が相生関係の生み出す恩恵の風景だったのに対し、前回余話の組合せは相剋関係による有益性が特徴でした。このように相生関係だから良い、相剋関係だから悪いといった単純な判断では命式を正しく理解できない事例は、枚挙に暇がありません。楽をするとなまくらな人間になってしまう命式や、厳しくすることで磨かれていく命式はたくさんあります。従って、ある1つの判断材料だけで宿命の良し悪しを判断すると、全体像を見誤るのです。要はその命式全体が輝くような人生が送れているかどうかであり、どんなに宿命が上格であっても星が輝いていないなら、下格の宿命で星を輝かせている人より劣る人生なのです。

 算命学の技術に依らなくとも星が輝いていない人を見分けるポイントの1つは、その人が自分と他人をしょっちゅう比較して優劣ばかり気にしているというところです。これは人間の本能の1つである名誉心が陰転した姿であり、名誉というものがそもそも他者へのアピールを意味しているところから、顕現しやすい、つまり容易に人の目につくのです。
 自分が他者よりいかに優れているかを必死になってアピールしたがる男女は、うざいです。このように星が輝かない人に限って、その自分の行為や態度によって自らが名誉を下げていることに気が付きません。性格によっては「必死にアピール」はしないが「それとわからぬようアピール」するタイプの人もいますが、結果は同じです。本人はそれとわからぬよう工夫しているつもりでも、陰転している人は自分が見えなくなっているので、やっぱり周囲からは丸見えであることに気付かないのです。
 本当の名誉が欲しいのなら、実力をつけるしかありません。実力が証明できればいくらアピールしても、心の歪んだ一部の人の妬みを買うくらいで、全員から軽蔑されることはありません。実力は裏切らないのです。裏切るのは虚飾です。

 さて、最近「洗脳本」で話題になっているらしいある芸能人の半生を描いたテレビ番組をたまたま見かけたのですが、実に恐ろしい話でした。自己啓発を謳った一種の新興宗教団体に暴力で支配され、12年間も奴隷のような生活を強いられ、最近になってやっと解放されたという実話でした。私は芸能界に疎いのでこの人が活躍していた頃の栄光はよく知らないのですが、番組ではひと通りの経歴を紹介してくれたので興味が湧き、この人の宿命を見てみたところ、非常に興味深い結果が出たので、今回はこの事例をとり上げて算命学的な解説を試みてみます。
 この人の日干は丁ですので、前回の余話で挙げた組合せの話に関連しております。また前回書き忘れた部分の補足もします。
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